SAS Institute Japanは5月15日、同社のデータマイニングソフトウェア「SAS Enterprise Miner」の導入と活用を支援するサービス「SASデータマイニング・クイックスタートサービス」の提供を開始した。ライトとスタンダードの2コースで構成されている。
今回のサービスは、これまで同社がユーザー企業に提供してきたデータマイニングの導入サービスで蓄積された知見やノウハウをベースに開発されている。
ライトコースの税別価格は150万円。事前ヒアリングと2週間程度の期間となっている。業務で利用されている実データを活用して「SAS Enterprise Guide」とEnterprise Minerの操作方法と基本的な分析ノードの使い方を中心にトレーニングする。
スタンダードコースの税別価格は300万円。事前ヒアリングと4週間程度の期間となっている。ライトコースで提供されるトレーニングに加えて、企業のビジネス課題に応じた分析モデルの構築を、一連のデータマイニングプロセスにのっとって展開する。サポートサービス終了後も即座にデータマイニングを業務に活用できるという。
SAS Japanは最新版であるEnterprise Miner 7.1を提供しており、国内での導入は120を超えている。Enterprise Minerにはマルチユーザー版とデスクトップ版の「SAS Enterprise Miner for Desktop」があり、ユーザー企業のニーズにあわせて導入できる。
データマイニングは、統計学や機械学習を駆使して、膨大な量のデータの中から相関関係や傾向、パターンを見つけ出す手法。データマイニングで企業が保有するデータから、これまで知られていなかったビジネスチャンスの発見や将来予測による的確な意思決定をサポートできるものとされている。
近年注目されているビッグデータの分析や活用、顧客の新規獲得や維持、マーケティング施策の精度向上などのニーズが高まっており、企業や公共機関でデータマイニングに対する注目も高まりつつある。新規顧客獲得のためのマーケティングでのターゲティング、意思決定プロセスの高度化、金融機関での不正利用の検知など幅広い業務での利用も可能だ。
だが、多くの企業ではスキルや経験、ノウハウの不足からデータマイニング導入の方法や活用を模索している状況にあると指摘されている。