今週の明言--FacebookザッカーバーグCEOの気になる一言 - (page 2)

松岡功

2012-05-23 11:20

 ザッカーバーグ氏は上場記念セレモニーで、こうも語ったという。「上場はわれわれにとって重要な一歩だが、これがミッションではない。Facebookのミッションは、世界をもっとオープンに、つながったものにすることだ。さあ、集中し続け、製品を出し続けよう」。そのかなりのエネルギーが、ビジネスアプリケーションとの連動に注がれるかもしれない。


「国連の調査によると、世界人口の分布を経済活動の観点からみれば、地球の表面積の2%にしか過ぎない都市部に経済活動の80%が集中している。その現実を踏まえれば、都市インフラを早急に整備していかないと、持続的な経済の成長や住民生活の向上など望めなくなる」
(富士通 生貝健二 執行役員副社長)

 この発言は、富士通が5月15日にスマートシティへの取り組みについて記者会見を開いた際に、生貝氏が語った内容である。地球の表面積の2%にしか過ぎない都市部に経済活動の80%が集中しているという現実に、ただただ驚くばかりである。

富士通 生貝健二 執行役員副社長
富士通 生貝健二 執行役員副社長

 ちなみに、同じく国連の調査によると、2011年でおよそ70億人だった世界の人口は、2050年には95億人に達するとか。そのうち都市部の人口変動を割合で示すと、2011年に50%強だったものが2050年には70%に達して、都市部への人口集中が続くとみられている。

 生貝氏によると、スマートシティへの取り組みは新しいビジネスの考え方でもあるという。どういうことかというと、「スマートシティを実現するためには、さまざまな関連企業が連携しながら、地域の課題や活性化のあり方を地域とともに考えて解決し、生活全般にわたって価値を生み出して、その価値を循環させていく必要がある。富士通はICTによって持続的にそうした価値の循環と変革を創出するドライバーになることを目指している」のだとか。

 さらに、スマートシティに対する考え方としては、医療・病院、行政サービス、オフィス・工場、農業・漁業、交通、環境、エネルギーといったように業種・業務を切り口とした取り組みもあるが、生貝氏は「これからは各分野での実績やノウハウを地域社会の切り口で統合していくことも重要な取り組みになる。富士通はそうした地域を切り口とした複合的な取り組みにも積極的に貢献していきたい」と力を込めた。

 このところ「スマート」で始まる言葉がやたらと増えた。例えばスマートシティとスマートコミュニティはどう違うのか。シティ=都市部であるかないかの違いだけではないか……と言葉の意味に少々こだわっていたが、少なくともスマートシティの必要性については、生貝氏の発言ですんなりと理解することができた。

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