トランスコスモスは6月11日、顧客情報管理システム(CRM)の分析とコンサルティングを専門に展開する100%子会社トランスコスモス・アナリティクスを設立したことを発表した。設立日は5月2日。8月からサービスを提供する。
トランスコスモス・アナリティクスでは、顧客満足度をベースに購買行動や心理をモデル化して、独自の顧客資産価値指標を開発する。CRM活動で収集されるデータをハンドリングする技術を保有するという。
同社では、市場攻略の要となるアナリスト集団を育成していく方針だ。長期的な育成プログラムで人材育成、生産力を強化する。現在60人のアナリストを2016年度に100人に増加させていく。
対象顧客はトランスコスモスの既存顧客。現在分析領域を手がけていない既存顧客に展開していく。提供価格は分析の範囲や量、種類などから個別見積もりとしている。
トランスコスモスはCRMの分析とコンサルティングを提供する専門組織を2002年に設置し、調査分析ビジネスを展開している。コンタクトセンターに集まる顧客からの声(Voice of Customer:VoC)の分析で実績があると説明。現在はコンタクトセンターだけではなくネットプロモーションやウェブサイト、ソーシャルメディア運用で得られるVoCや顧客の行動情報を収集して、CRM分析サービスを提供している。
今後、企業が売上拡大を目指す上でCRM分析はこれまで以上に必要不可欠になると同社は指摘する。データを分析できるデータサイエンティストが不足すると予測されていること、また、そうした背景から企業のCRM分析ニーズの高まることを見込んで、専門会社としてトランスコスモス・アナリティクスを設立したと説明している。