BYODからBaaSまで--戦略に影響を与えるスマートデバイス

岩上 由高 (ノークリサーチ)

2012-06-15 11:20

 スマートフォンやタブレットといった「スマートデバイス」が消費者向けに急速な普及を見せている。それを受けて、企業においても「スマートデバイスでビジネスを盛り上げられないか?」という期待が高まっている。だが、スマートデバイスを従来型の携帯電話やノートPCの延長と捉えるだけでは、新たなビジネス展開を実現することは難しい。

 そこで本稿ではユーザ企業を対象とした調査結果や導入例を通じて、従来の延長線とは異なるスマートデバイス活用のポイントについて俯瞰していくことにする。

スマートデバイス活用シーンを整理する

 自社にとっての新たなビジネス機会を見出すためには、スマートデバイスの活用シーンを体系的に整理しておく必要がある。色々な考え方があるが、ここでは以下の2つの軸で整理をしてみたい。

「社内向け」or「社外向け」

 企業内における社員間のコミュニケーションを活性化/効率化することを目的とするか、それとも顧客に対する販売やプレゼンテーションの改善/向上を目的とするかという分類軸である。

「企業所有」or「個人所有」

 スマートデバイスを企業側が調達するか、それとも個人が所持しているものを業務に適用するか?という分類軸である。

 これら2つの軸をかけあわせることで、以下のように4つのパターンが形成される。以下ではこのパターン毎に活用ポイントを見ていくことにする。


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