#3:セキュアブート
セキュリティは企業にとって永遠の課題である。Windows 8には「セキュアブート」と呼ばれる新機能が搭載されている。この機能は、認証されていないファームウェアやOS、ドライバのロード処理を起動時点で抑止するというものだ。なおx86版のWindows 8では、(BIOSではなく)UEFIベースのセキュアブート機能を実装するベンダーに対して、ユーザーが同機能を無効化できるようにしておくことが求められる。またWindows RT(ARM版Windows 8)では、メーカーによるセキュアブートの無効化が禁止される。
#4:デスクトップPC上でのHyper-V
Windows 8クライアントにあらかじめHyper-Vを搭載しておくというMicrosoftの決断は、VMware WorkstationやVirtual PCといったハイパーバイザが何年も前から世の中に出回っていることを考えると革新的とは言えないものの、企業にとってはメリットがあるはずだ。Hyper-Vは、かねてよりクライアント側で利用可能となっていたタイプ2のハイパーバイザよりも高い能力を有しているため、複数のOSを稼働させる必要のある開発者にとっては素晴らしいメリットがあると言えるだろう。
なお、Windows 8が稼働するデスクトップPC上でHyper-Vを実行するには、SLAT(Second Level Address Translation)に対応したプロセッサを搭載し、複数のOSを稼働させるための十分なリソースを備えたシステムが必要となる。
#5:SMB 3
SMB 3もまた、縁の下から機能の向上を図るものである。とは言うものの、完全に実装された暁にはユーザーから高い評価を受けるはずだ。まず、SMB 3によってパフォーマンスや機能が大きく向上する。またSMB 3ではデータ送信時の暗号化が可能であり、SMBマルチチャネルといった新機能も実装している。これにより、システムは複数のネットワークチャネルを使用できるようになるため、全体的な処理能力や、システム環境における耐障害性の向上を図れるはずだ。