光学接着プロセスを採用したおかげで、「Gorilla Glass 2.0」とディスプレイの間には層がない。Microsoftはこの点を強調し、スタイラスペンを使うときに、ページの前にあるガラスではなく、ページに直接書き込んでいるような感じがする理由だとしている。Microsoftによれば、スタイラスペンとインクが見える場所との間隔はわずか0.7mmだという。
Surfaceは、Windowsがサポートする「Palm Block」と呼ばれるテクノロジも活用している。Windowsは、2つのデジタイザを使っている。1つはタッチ用、もう1つはデジタルインク用だ。スタイラスペンがタブレットスクリーンに極めて近いところにある間は、Windowsはタッチセンサをオフにするため、スタイラスペンで字を書いたり図形を描画したりするときに、間違って手でスクリーンをスワイプしてしまうことがない。使い終わったスタイラスペンは、タブレットの側面にマグネットで取り付けておける。
筆者が少しだけ触れてみたときには、スクリーンの反応は期待していたほど良くはなかった。スクリーンをさっとスワイプして、Microsoftがこのデバイスに保存していたパノラマ写真を回転させようとしたが、動きのフィードバックは滑らかとは感じられず、筆者のスワイプに対して、期待していたほど素早くは反応しなかったように思えた。とはいえ、これは初期的な試作段階のハードウェアであるため、市販された時点で、最終的な製品がどうなっているかを確認してみる必要がある。
(Microsoftの)スタンド
プレスイベントの間、Microsoftの担当者らは、Surfaceを形作るのに用いた「VaporMg」(「ベイパーマグ」と発音する)プロセスについてしきりに言及していた。同社によると、このプロセスを用いれば、金属を溶かしてから、それを0.65mmの薄さに成形して、どんなパーツでも作れるという。コンポーネントは見たところ非常に無駄なく積み重ねられているため、その間にテープを1枚貼り付けただけでもタブレットが膨らんでしまいそうだ。
フルマグネシウムのケースは、傷が付きにくく、耐摩耗性もあり、重さは約1.5ポンド(約680g)だ。筆者はこのタブレットを少し持ってみただけだが、しっかりした手応えがあった。空気のようとは言えないものの、とても軽かった。
Microsoftは、Surfaceで組み込み型キックスタンドをシームレスに統合できたのも、VaporMgを採用したためだとしている。キックスタンドがついているタブレットはこれまでにもある。そしてタブレットを簡単に立てられるのは、筆者にとっては確かにありがたいことだ。
Surfaceの背面の下3分の1はすべてキックスタンドになっているが、そこにあると言われなければすぐには気付かないだろう。長さ1インチ(約2.5cm)の溝を使って、キックスタンドを簡単に引き出して、タブレットを立てることができる。カバーと組み合わせることで、Surfaceの見た目や表向きの感触はノートPCのようになる。
しかし、Microsoftはこのスタンドメカニズムについて、もっとはっきりと説明したほうがいいかもしれない。デモの最中、説明がなければキックスタンドの開き方が分からなかった記者が(筆者も含めて)何人かいた。このキックスタンドは、デザインの中に非常に良く統合されているし、実際に便利なので、歓迎すべきものだと思う。
内臓キックスタンドを使うとコンテンツが楽に視聴できる。
提供:Josh Lowensohn/CNET