日本ユニシスは6月20日、Facebook上でソーシャルゲーム「日本人検定」を公開した。電通や米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディア・ラボと共同で進めている“空気が読めるコンピュータ”プロジェクトの第4弾になる。
日本人検定は、参加者に穴埋め形式の問いが提示され、それらの回答から1000点満点のスコア「日本人レベル」を評価して、参加者にフィードバックされる。各問いには決められた正解はなく、日本人レベルはすべての参加者の総意で決まる。
例えば「夏には、よく〔 〕を食べる」という問いに対して、〔スイカ〕という回答が最も多ければ〔スイカ〕と答えた人に高い配点が与えられる。参加者がFacebook上の知り合いと互いのスコアや回答内容を共有して楽しめる仕掛けも組み入れられている。
この検定ゲームを通じて得られた回答は、日本の文化や社会通念、日常に関する“コモンセンス”として収集され、空気が読めるコンピュータの知識となる。人間の物事に対する考え方や感じ方を踏まえて、適切に応える能力を備えたコンピュータの実現には、膨大な数のコモンセンスが必要と説明する。
(ちなみに筆者は481点で“個性的な日本人”と評価された)
2010年9月からスタートした「空気が読めるコンピュータを作ろう」プロジェクトは、人間がコミュニケーションを図る時の前提として共有する、常識的な背景知識や感覚が必要なコモンセンスを活用することで、将来的に“適切な時に適切な知識や言葉を使える”、人間のように空気の読めるコンピュータを作ろうとしている。
今回の日本人検定は、同プロジェクトの第4弾になる。第1弾は連想ゲームを通じて参加者からコモンセンスを収集するサイト「ナージャとなぞなぞ」、第2弾はひとり一人の特徴を踏まえて、その人らしいつぶやきを自動生成するロボットサイト「Poi bot」、第3弾はコモンセンスとソーシャルメディアを活用して、贈るものを一緒に考えるサイト「サーシャとプレゼント探し」となっている。