通販大手の千趣会と日本IBMは6月25日、千趣会が情報システムの運用や管理、保守業務全般を日本IBMにアウトソーシングする契約を更改したことを発表した。新しい契約期間は6月から2020年7月までの8年1カ月になる。
千趣会は2006年にIT強化を目的に関連業務の高度化や効率化を狙って日本IBMへのアウトソーシングを決め、競争力強化を図ってきた。2011~2013年度の3カ年の中期経営計画では、ネットビジネスの強化やブライダル事業の拡大、高品質でローコストな事業運営などの実施を掲げている。
こうした新しい課題の実現に向けて、経営戦略とIT戦略を統合して実行するには、強固なIT基盤の構築や運用、加えて業務要求のスピードに柔軟に対応するIT基盤と運用が必須になると説明。低コストで高品質、柔軟性を実現するため、日本IBMへのアウトソーシング契約の更改を決めたという。
日本IBMは今回、新しい運用体制としてスタンダードデリバリモデルを採用、日本と中国の深センのテクニカルセンターを活用する。千趣会は日本IBMのアウトソーシングを利用したことで、システムの運用管理コストの約1割削減を実現。今回の契約更改で、さらに約1割の運用管理コストの削減を見込む。
千趣会は、総合オンラインショップ「ベルメゾンネット」の運営にあたり、2006年にクラウドサービス「IBM シェアード・ホスティング・サービス」を採用。2010年にクラウドサービス「IBM マネージド・クラウド・コンピューティング・サービス」を採用している。