日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は7月3日、データ保護ソフトウェアの新版となる「HP Data Protector software 7」(HP Data Protector 7)を発表した。価格は18万7950円から。8月から発売する。
HP Data Protector 7では、重複排除機能を強化している。HPが独自に開発する「HP StoreOnce重複排除テクノロジー」と連携できるようになっている。
従来、重複排除はソフトウェアとハードウェアのどちらかで展開するのが主流だったが、HP Data Protector 7では、ストレージハードウェアと共通かつ最新の重複排除機能を搭載している。
クライアント端末からバックアップサーバ、ストレージまでのバックアップシステム全体で共通の重複排除機能を連携させることで、適材適所の重複排除機能を活用できると説明する。重複排除でスリム化されたバックアップデータをWAN経由で転送することで、ネットワーク資産を有効活用した効率的なリモートバックアップ、拠点間のディザスタリカバリ対策が実現できるという。
重複排除はHP Data Protector 7に標準機能として搭載されている。従来から販売しているアドバンストバックアップライセンスで使用できることから、すでにディスクバックアップを利用しているユーザー企業はHP Data Protector 7にバージョンアップすることで、追加費用なく同機能を利用できる。
HP Data Protector 7では、重複排除後の容量がライセンスの対象となるため、データ容量がスリム化された段階で課金される。重複排除を利用したディスクバックアップ環境のコストを抑制できる。システム管理者は、ストレージ管理とあわせてライセンス管理もできるため、ムダな投資やライセンス配備の漏れも防げるとそのメリットを強調している。
バックアップデータから任意の単一アイテムをリストアできる「Granular recovery extension(GRE)」機能も拡張されている。新たに「Exchange Server」に対応。アプリケーション管理者は従来までの「SharePoint Server」とVMwareに加えて、Exchange Server上でも個別ファイルごとのリストアが可能になった。
HP Data Protectorは従来から無制限のクライアントライセンスを基本ライセンスのスターターパックで提供、新機能を搭載した際にオプションライセンスを共通化して提供している。
ライセンス体系をシンプルにすることで、小規模から大規模の環境への対応、加速的に変化するIT環境でライセンスのムダな投資を抑えることができるという。物理サーバから仮想サーバへの移行、CPUコアの増加に影響されることなく、低コストでバックアップの運用が可能と説明している。