実際のところ、Microsoftのパートナービジネスの稼ぎ頭はOfficeだ。Office担当のプレジデントでYammerの買収も主導したKurt DelBene氏は「Office 2010は前版の5倍の速さで売れている」とアピール。
ホームセンターのRoseはクラウド版Office「Office 365」を20万ユーザー分利用している。Ballmer氏が「20万ユーザー?」と甲高く、わざとらしい声で叫び、場内の笑いを誘った。さらに、Burger King、経営再建中の日本航空(JAL)が大規模ユーザーであることを紹介。JALだけを指しているかは不明だったが「良い会社になればいいね」とDelBene氏がエールを送った。

Ballmer氏と議論するKurt DelBene氏
初日の基調講演のオープニングはシルク・ドゥ・ソレイユが飾った
潜在ユーザーは40億人いるともいわれる中で「Office 365は教育用、ガバメント用も提供している。パートナーが成功の鍵を握っている」とDelBene氏は話した。
既報だが、このキーノートでOffice 365の新たな販売方法として、パートナー自身がエンドユーザーに請求書を発行できる「Office 365 Open」を開始することを発表した。
従来、Office 365はMicrosoftとエンドユーザーの直接契約の形態しかなく、実際に販売したパートナーにMicrosoftがキックバックの形でマージンを支払っていた。だがパートナーからエンドユーザーに直接請求したいという要望が世界中から集まったため、Office 365 Openを始める。これにより、パートナー企業がOffice 365に付加価値を加えた上でパッケージとして直接販売できるようになる。
参加した日本のパートナーからは「Office 365 Open」を高く評価する声が多かった。一方で、「日本マイクロソフトの展開方法を見極めたい」とする意見も多かった。