石灰石を生産、販売する日鉄鉱業は全国24拠点のデータをバックアップするために伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)のクラウドバックアップサービスを4月から本格活用している。CTCが8月8日に発表した。
東日本大震災以降、日鉄鉱業は全国拠点の遠隔バックアップシステムの構築に課題を抱えていた。CTCのクラウドバックアップサービスを採用することで、全拠点の遠隔バックアップとデータの一元管理が可能となっている。システム運用のアウトソーシング化とデータを消失するリスクの低減が実現できたと説明する。
全拠点のバックアップの状況は専用のウェブポータルで監視され、本社の情報システム部門で一元管理されている。クラウド型であることから、初期の設備投資がなく、費用のオフバランス化も図られたとしている。
CTCが提供するクラウドバックアップサービスは、仮想私設網(VPN)を経由して、CTCの国内データセンターに遠隔バックアップする。EMCの重複排除技術「Avamar」を活用することで、バックアップするデータ量を削減できる。データを転送する前に重複排除することで、バックアップに必要な時間も短縮される。データは暗号化され、単体では解読できない状態で転送される。
CTCのバックアップサービスは2010年9月から提供されている。現時点で10社程度活用していると説明する。