タワーレコードは顧客管理システム「CRM PDCA推進システム」の構築を開始した。7月25日からシステムを構築し、今回要件定義と設計を終え、8月20日から顧客中心のキャンペーン活動を管理するソフトウェア「IBM Unica Campaign」の導入を開始した。日本IBMが8月28日に発表した。
タワーレコードは、「タワーレコード・メンバーズ」で店舗とオンライン共通の会員サービスを提供している。会員は、店舗とオンラインショップの両方でポイントを利用でき、会員限定クーポンの獲得、店舗商品を来店せずに予約できるといった特典がある。顧客一人ひとりのニーズを把握して顧客ごとに適切な手法でマーケティングを実践する“ワントゥワンマーケティング”を実現するため、顧客管理システムの刷新を決めた。
タワーレコードの新システム構築では、Unica Campaignを活用して顧客データベースや商品データベースを新規に構築せずに、既存システムを活用する。既存のデータベースから会員や商品など必要なデータを抽出して、Unica Campaignに引き渡すため、データベース管理システム「IBM DB2」とx86サーバ「IBM System x3650」を活用して中継システムを構築する。こうした手法を取ることで、通常半年以上かかる構築期間を2カ月に短縮している。新システムは9月下旬に稼働する予定。
Unica Campaignは、データベースから対象となる顧客のデータを抽出し、一定期間内に対象顧客に提案やメッセージを伝え、その成果を検証するまでを一貫して管理、サポートする。設計から実施、分析、改善のサイクルを回すことで、顧客中心型のコミュニケーションを実現できるとメリットを強調している。