プロジェクトチームに利害関係者を取り込めていない
本当の失敗というものを知りたいのであれば、プロセスを変更し、利害関係者全員に対して、取り組み中に声を上げる機会を保証しないようにしてみることだ。プロジェクトの作業を行うチームの選定というものは、おそらく最も重要なタスクとなるだろう。つまり、プロセスの最初から最後まで、利害関係者全員の声を汲み上げられるようにしておく必要があるというわけだ。ある従業員が大きなプロセスにおける小さな役どころしか果たさないという場合であっても、そのプロセスにおける各個人の役回りから生み出される洞察と経験は、改善を行っていくうえで理解しておく必要があるのだ。
対策:その対策は簡単だ!利害関係者全員を取り込むことで、失敗をも取り込んでしまう場合であっても、彼ら全員を取り込むようにしてほしい。
イニシアティブがあまりにもIT寄りとなっている
プロセス改善の取り組みを率いるうえでCIOは適任者と言えるかもしれないが、その成果はテクノロジとはまったく無縁のものになる場合もある。ITというものは、企業におけるプロセスの取り組みにおいて、サポートという役割しか負っていないという点を忘れてはならない。ITがすべてというわけではないのである。企業の取り組みを最適化するうえで、テクノロジという資産を有効活用することこそが重要なのだ。ITがプロセスの中心になってしまうところまで論点がずれてしまうと、「失敗する」、あるいは「企業内で起こるすべてのことに対する『責任』をITが背負い込んでしまう」かのいずれかとなる。これはどちらも望ましいことではない。
対策:CIOはプロセス改善の取り組みを率いていく際に、業務的な観点を忘れてはならない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。