日立製作所は9月6日、ファイルストレージ製品「Hitachi Virtual File Platform(VFP)」シリーズのエントリモデルとして「Hitachi Virtual File Platform 80(VFP80)」を発表した。価格は209万2650円から。9月7日から発売する。
VFP80が内蔵するハードディスク(HDD)の容量は最大36Tバイト。現行モデルのVFP70の7.5倍になる。各拠点に設置されたVFPにキャッシュとして保存できるデータ容量を拡張でき、より高速なデータアクセスが可能になるとメリットを強調している。
搭載するHDDに、現行モデルで採用しているSAS(Serial Attached SCSI)HDDよりも安価で大容量なニアラインSAS HDDを採用し、容量を拡張しながら価格は現行モデルと同等に設定したことで高いコストパフォーマンスを実現したと説明している。
筐体幅は2Uと省スペースという。ウィザード形式でシステムを設定できるGUIを管理画面に採用、システム導入や運用が容易になり、約10分で初期設定を完了できると説明。専門のストレージ管理者の配置が難しい中堅中小企業、企業の拠点や部門での導入に適しているという。
日立は、企業の各拠点や部門などで発生した非構造化データをデータセンターに集約し、効率的にデータを利用できる仕組みとして「コンテンツクラウド」を提唱。VFPとバックアップやアーカイブの用途を想定したストレージ製品「Hitachi Content Platform(HCP)」がコンテンツクラウドの中核製品になる。
企業の拠点や部門内に設置されたVFPが、データセンターなどに設置されるHCPと連携。拠点とデータセンター間を接続することで、各拠点で発生したデータをデータセンターで一元管理、データの利用頻度に応じた自動アーカイブやバックアップといった効率的にデータを利用できると、そのメリットを説明している。