8.ツールが本当に重要な問題を解決していること
新しい技術を試す興奮に夢中になってしまいがちだが、その技術が今ある本当の問題を解決するのに役立つかどうかを判断することが重要だ。数年前、私は「F#」を試すのに多くの時間を使った。正直に言うが、F#は見ていて非常に素晴らしいものだった。F#はアルゴリズムやアルゴリズムをどうプログラムするかに魅力を感じる私の一部分を引き付けた。しかし、当時私はアルゴリズム関係の仕事をやっておらず、F#は私が直面していた問題をまったく解決しなかった。当時、「C#」をF#で置き換えることはできただろうか?それはイエスだ。しかし、そうしていれば本当の混乱が起き、しかも得るところはほとんどなかっただろう。私は、並行処理についても同じ経験がある。さまざまな言語やシステムで、マルチスレッドのコードを書くのがかなり簡単になっているが、そのテクニックを使うべきアプリケーションはほとんどない。
9.ツールが実際にどのくらい「オープン」かを調べる
「オープン」という言葉は、マーケティング担当者や広告の専門家が、自社の製品を売り込もうとする際に使うにつれて、年々意味が薄れている。私は「オープン」と銘打たれているが、まったくそうとは思えないシステムを数多く見たことがある。ただし、それが本当にオープンかどうかを調べるのは簡単だ。ソースコードは提供されているか?それを見るのに追加費用は必要か?ライセンスはどうなっているか?一般的な標準を使っているか?それらの標準は、自由に利用できるか?などを調べればよい。「オープン」は必ずしもオープンソースを意味するわけでも(もちろんその方がよいが)、「コピーフリー、あるいはコピーレフトライセンスに基づいてライセンスされている」ということを意味するわけでもない(やはりその方がよいが)。しかし、あなたがシステムでやりたいことができる、ということを意味している必要はある。
10.ベンダーを吟味する
顧客であるわれわれは、ベンダーから使われ、酷使されるのに慣れきっており、こんな形である必要などないということを忘れてしまっている。あらゆる関係は定義上それぞれ違うものだが、私は選択のプロセスで数多くの危険信号に注意を払うことを学んだ。以下に挙げるリストは完全なものではないが、一緒にやっていくのが難しいベンダーを見分けるのには確かに役に立つ。
- そのベンダーは、自らのユーザーフォーラム・ユーザーコミュニティに参加しているか?
- そのベンダーは、フォーラムやコミュニティの反対意見を削除していないか?あるいは、そのベンダーは反対意見を認め、それを批判として受け入れ、問題を解決しようとしているか?
- そのベンダーは、理解しやすく、顧客にやさしいライセンスや価格体系を持っているか?
- そのベンダーは、明らかに購入価格を安くして、高額な保守契約に縛り付けようと罠を張っていないか?
- 契約書の長さは?契約書を理解するのに、弁護士が必要だと感じたりしないか?その契約書に一般的でない条項が入っていないか?
- そのベンダーの顧客サービスやポリシーについて、多くの人が不満を言っていないか?
- そのベンダーは、データの「出力オプション」を提供しているか?
- そのベンダーは、業界標準を使っているか?それとも専用の標準やフォーマットを使っているか?
- 担当者に直接電話することが出来るか?それとも遅い支援を得るためにいちいちCRMシステムを通してリクエストを送る必要があるか?
- ベンダーのウェブサイトから価格の情報を入手できるか?それとも、フォームに情報を入力して販売担当者が連絡してくるのを待つ必要があるのか?
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。