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電気自動車に乗って考えたスマートフォンのこと - (page 3)

三国大洋

2012-09-28 14:23

カーナビを「信用する以外にない」という状況

 バッテリ残量をかなり気にかけながらの運転となり、エラーのマージンがごくわずかなことを自覚してからは、すっかりカーナビ任せのドライブとなった。スピードを法定速度の時速80kmに落として走ったことで少しずつ余裕も増えていったのだけれど、自分の目見当で進んで立ち往生……という目には遭いたくなかったからだった。

 ところが、「なんとかこれで急速充電スポットまでたどりつけそう」というちょっとした安堵感が出てきたときに、また想定外の出来事が起こった。

 目的地までの最短距離を狙ったカーナビがひとつ手前の出口で高速を下りるという選択をしたらしかった(そのことに気づいたのは、しばらく経ってからのこと……実際にはもうひとつ先のICで下りて、一般道を戻ったほうが、よほど道順も簡単でロスも少なかったはずだった)。よく晴れた週末の午前中で、しかもわずかなりとも見知った土地を走っていたから、運転している最中にはそれほど不安はなかったものの、何度も右折と左折を繰り返し、「こんなところを通るのか」というような住宅地の間に路地に入り込む場面もあった。

 それで思い出したのだが、何年か前に北海道旅行に出かけたとき、カーナビをめぐってちょっとコワイ想いをしたことがあった。旅行の最後の晩かなにかで、欲張っていろんなところを回ったせいもあったかと思うが、夕食を食べて小樽の街を出たのが夜の10時過ぎ。そこから宿泊していたニセコ近辺のホテルまでの所要時間がだいたい1時間半という感じだった。しかも東京近辺とは異なり、一般道でも時速60kmで走れば、文字通り60キロは進むというような当地の道路事情を初めて知って、いささか「舐めていた」部分もあったというように記憶している。

 「これなら零時前につけるな」くらいのわりと軽い気持ちで帰途についたのだが、市街を出るとまずその「暗さ」を否が応でも意識しないわけにはいかなかった。いつも明るい場所での暮らしに慣れきっていたせいで、長い区間にわたって街路灯もまばらで、ヘッドライトの明かりだけが頼り……というような道をしばらく走っていると、同じ道を昼間(反対方向に)来た時とはストレスの度合いが格段に違うことに気づかないわけにはいかなかった。

 そんなせいもあり、ホテルまであとわずかというところまで来て、急に近道をしたくなった。ただし、この近道はカーナビの画面上に示された1本の線のことで、けっして土地勘があったというわけではない。けれども、後部座席の小さな子供はもう眠っている状況で、少しでもはやくたどり着ければといった思いから、あまり考えもせずにこの近道を選ぶことにした。

 結局、近道を途中で引き返して広い国道かなにかに戻り、なんとか無事に宿泊先にたどり着くことができたのだが、あの時の光景——近くに人工の明かりがひとつも見えないなか、だんだんと道幅が細くなる山道を進んでいった時のことを思い出すと、今でもちょっと鳥肌がたったりもする。またそのせいもあってか、テレビのバラエティ番組——都市伝説的な要素を盛り込んだ「コワい話」の類で、「カーナビのガイドに従って進んでいったところ……」みたいな話がよくあるが、ああしたものもちょっと苦手である。

 そんな次第で、「精確さを欠くカーナビもしくは地図アプリ」というのは、私には「あり得ないもの」と思えてしまう。たとえ、ごくたまにしか使わないとしても、その「タマの時こそが肝心」と認識しているからだ。

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