--ハードウェアについてもっと教えてよ。
これらのタブレットには、10.6インチでアスペクト比が16:9のワイドスクリーンHDディスプレイ、そして前面と背面にそれぞれカメラが備えられている。背面カメラは、キックスタンドを使用した際にハンズフリーで正面の出来事を記録できるよう、22度の画角が付けられているんだ。
興味深いデザインになっているのが「Touch Cover」という、感圧式のキーボードとしても使用できる厚さ3mmのマグネット式カバーだ。この他にも、厚さ5mmの「Type Cover」というのも用意されていて、こちらはキーが可動式になっているから、従来のキーボードに近い感覚でタイピングができるはずだよ。また、このタブレットにはスタンドが内蔵されているため、例えば映画を鑑賞する時に手で持っていなくても済むようになっているんだ。
--モデルが2つ用意されている理由は何なの?
Microsoftは、法人市場とコンシューマー市場という、それぞれまったく異なったニーズを抱えている市場の双方に狙いを定めているんだ。なお、RTモデルとProモデルの最も大きな違いとして、RTモデルではWindows 8向けアプリしか実行できず、従来のWindows向けアプリを実行できないという点が挙げられるね。
ここで指摘しておきたいのは、iPadには後方互換性が備わっていないけど、それでも売上に影響が見られなかったという点だね。けどこれは裏を返せば、RTモデルの成否はどれだけ多くの開発者がWindows 8向けアプリを作り上げるのかにかかっているということさ。iPadに目を向けても、その成功には、プラットフォーム上で開発を行う人たちの活気あふれるエコシステムが大きく寄与していることが分かるだろう。
--それで、価格はどれくらいなの?
Microsoftは価格に関してあまり多くを語りたがらないようだ。「競合するARMベースのタブレットやIntelのウルトラブッククラスのPCに対抗できる価格となるだろう」と述べているだけなんだ。
ARMベースのタブレットの価格はさまざまだけど、「Nexus 7」は199ドルという安さだよ。これに対して、Intelが提唱している「ウルトラブック」、すなわちハイエンドのノートPCのなかには、1000ドルぐらいするものもある。
ということで、Surfaceの価格体系がどうなるのかについて興味深い推測も出てきているけど、Microsoftはこれに関してかなり自由が利く状況にあると言ってもいいだろう。いずれにせよMicrosoftは、2つのモデルがコンシューマー市場と法人市場に向けたものだという方針に基づいて価格を決定するはずだよ。
法人市場はコンシューマー市場に比べると高価格な製品を受け入れやすい。この点に着目した場合、MicrosoftはAppleに比べると商業的に少しばかり有利と言えるんじゃないかな。というのもAppleは、iPadの価格をコンシューマー向けデバイスとしては高めに設定しているからね。