アウトソーシングする際に守るべき5つのルール - (page 2)

Mark Samuels (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎 2012年10月10日 07時30分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 「条件を正しく定める必要があるが、これは価格の問題だけではない」と言うGausden氏は、CIOは役員のチームと話して、外部から調達する業務に対するビジネスドライバーについて、情報を入手すべきだと話す。

 アウトソースをする理由が金銭的なものだけであってはならないし、同様にアウトソース事業者もあなたのビジネスを単なる収益源として見るべきではない。

 「事業者のビジネスがどのように成り立っているかをよく理解すべきだ。彼らがその契約からどう収益を上げるのかを理解していれば、自分たちの目的とそのアウトソース事業者が合っているのかどうかを判断するのに役立つ」 とGausden氏は言う。

 「社外パートナーが、その契約から収益を上げようとはしていないなどと思うべきではない。相手が求める見返りを理解し、自分たちのビジネスも価値を得られるようにすることが大切だ」

4.部下を巻き込む

 社外のプロバイダーを使うことは、技術だけの問題ではない。必ずと言っていいほど、人間も影響を受ける。そして、あなたの会社がITと同じようにスタッフについてもアウトソースしようとしているのであれば、あなたの組織は理解し、進歩し、人を巻き込む必要があるとGausden氏は言う。

 「望まない従業員を変えるのは、簡単なプロセスではない。従業員に時間を与え、新しい働き方にどれだけの変化が必要になるかを伝えること。プロセスのあまり早い段階からスタッフを巻き込むわけにはいかないが、相手を怖がらせないようにしなくてはならない」と同氏は述べている。

 Gausden氏は、鍵になる人たちと一緒に作業をして、社内でコミュニケーションの核となってくれる人間を作り、それらの人々にアウトソーシングの潜在的な利点を伝えようとすることは、理にかなっていると話す。

 同氏によれば、スタッフにとっての利点の1つは、新しいスキルセットを手に入れることができ、他の組織のために技術を管理することを専門とする企業が、ITをどのように提供するのかを見るチャンスが得られるということだ。

 Gausden氏は同氏のキャリアの早い時期に、Barclaycardからアウトソース事業者であるXansaに転職した際に、同様の経験をしている。

 「このことは、リスク管理と契約締結の知識を広げ、どうすれば顧客に集中できるかを知るのに役立つ。これらの原則は、社内でITを提供するやり方に戻ったとしても、非常に役に立つだろう」と同氏は言う。

5.パートナーと契約の管理に投資する

 契約書への署名は、始まりの終わりに過ぎない。Gausden氏によれば、アウトソーシングを成功させるには継続して注意を払う必要があり、外部から業務を調達する際に最初に立案するビジネスケースには、契約上の問題に対処する経費を含める必要があるという。

「管理は、何もしなくても勝手に行われるようなものではない」と同氏は言う。「アウトソース事業者を積極的に管理すべきだ。業者とどれだけ密に連携を取るかは、状況によって異なるだろう。しかし、積極的な態度を取れば、その分だけアウトソース事業者はあなたのビジネスにできるだけ高い価値を提供する傾向がある」

 頻繁に連絡を取ることは、プロセスに対してマイナスにはならない。建設的な批判などを通して事業者と深く関わることは、長期的な成功になくてはならないものだ。「アウトソース事業者自身に挑戦させることだ」とGausden氏は言う。

 「相手を少し困らせるくらいでなければ、アウトソース事業者は最高の仕事はしてくれない。契約書に署名をしても、まだ何も終わっていない。本当の価値は、建設的な関わりから生まれてくるものだ。たとえサービスレベルの合意が守られていても、常に事業者からもっと多くを引き出すことを目指すべきだ」(Gausden氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
月刊 Windows 10移行の心・技・体
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
セキュリティインシデント対応の現場
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]