情報が文脈に沿っていることが重要
「ポイントは表示される情報がコンテキスト(文脈)に沿ったものとなっている点だ。例えば製造業の製造部門向けには、工場のどこで何が作られ、必要な部品がいくつあるのかといった情報が1つの画面から確認できる。BIツールによる数値分析を表示し、もっと深い分析が必要な場合はそこから専用アプリケーションを利用して深く掘り下げ、分析結果について社内のメンバーとソーシャルディスカッションを行うといったことも可能だ。利用者はその情報がどこから出ているのか意識せず、自分の仕事に必要な情報を利用できるようになる」(ウィリー氏)
つまり、従来は複数のアプリケーションを立ち上げて行っていた作業が、1つの画面を通して結果を見て、もっと深い情報が必要な時はそのアプリケーションに移行して作業を行うといった使い方が可能になる。しかも、そこにコミュニケーションが連携する仕組みとなっているため、メールよりもアクティブに意見を交わすことができるようになる。
「営業担当者は受注した製品について、きちんと約束の期日通りに納品されていない場合にはアラートを出し、製造が間に合わない場合にもアラートを出すといった仕組みを作っておく。さらに製造が間に合わない場合は、製造担当者が営業担当者とソーシャル上で話し合いをするといったことで、ビジネス的な問題を回避しやすくなるのではないか」
SNSライクなUIの普及はさらに進む
もっともSNSライクなUIが不要だと考える場合は、従来通りの業務アプリケーションらしい画面を選択することも可能だ。「自分が使いやすい画面とはどんなものか、それを理解しているのはお客様自身だけ」としており、Infor側から特定のUIを押しつけるものではないという。
しかし、現在欧米で進んでいる直感的に情報を理解できるSNSライクなUIの普及の波は、さらに進んでいくのではないかとウィリー氏は見ている。
「私生活で使っていて便利なものを仕事の時にも使いたいという感覚を持つのは自然なこと。これまでエンタープライズシステムは特別なものという感覚があったかもしれないが、実はコンシューマーの世界と同じように活用できるものも多い。これまで活用されていなかったシステムを活用していくことで、ビジネスにプラス効果がもっと出てくると考えている」
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