#3:業務的なスキルを有しているだろうか?
業務的なスキルに長けた人々は、業務の進め方を自然に身につけており、仕事中に起こりがちな多くの突発的事態にも惑わされない。また彼らは、業務本来の目的を大局的にしっかりと捉えることもできる。一方、IT技術者は、極めて分析的であり、細部に意識を振り向ける傾向も強い。IT部門から業務部門への異動を実行に移す前に、あなた自身と生来の才能について見極めておいてほしい。あなたはIT的な考え方に反する場合であっても、業務を最優先にして考えていけるだろうか?
#4:IT部門に戻るという選択をした場合、業務部門への異動がキャリアに傷を付けることはないだろうか?
必ずしも傷が付くわけではない。あなたが深い業務知識を身につけたのであれば、ビジネスアナリスト(常に人材が不足している)としてIT部門に戻るというキャリアパスも十分考えられる。とは言うものの、あなたのITスキルが元来、最先端技術に属するものである場合、IT部門から離れている時間が長ければ長いほど、IT部門に戻ることは難しくなるはずだ。つまり、あなたが業務部門に異動した後、IT部門に戻るという決断を下したのであれば、できる限り速やかに実行に移さなければならないというわけだ。これによって、あなたのスキルの陳腐化を防ぎ、新たな仕事があまり良い結果を生み出さなかった場合でも、業務部門とIT部門の双方にこういった決断を理解してもらいやすくなるはずだ。
#5:「ルーチンワーク指向」なのか、それとも「プロジェクト指向」なのか?
筆者が通勤途中で会計士の友人に出会った時の話である。彼女によると、自分の仕事の良いところは、毎日どういった仕事をするのかが分かっている点にあるのだという。これに同意する人は数多くいるはずだ。彼らは職場での毎日が予測可能なものであってほしいと願っている。しかし、あなたがIT部門にいるのであれば、予測可能な毎日などあり得ないはずだ!システムがクラッシュする場合もあれば、新しいサーバを至急用意しなければならない場合もある。ITプロフェッショナルという人種は、変化と、常に生み出される新規プロジェクトという激流のなかで生きているのである。あなたはどういった仕事がしたいのだろうか?この質問は自問しておくべき重要なものとなる。あなたがITプロジェクトに見られるような絶え間ない変化を望んでいるのであれば、(会計事務のような)ルーチンワークに基づく仕事(毎日、毎週、毎月、毎四半期、毎年同じ事を繰り返すような仕事)はあなたの肌に合っていないのかもしれない。