日立ソリュ、ファイルサーバスリム化でBCPと大規模環境に対応

田中好伸 (編集部)

2012-12-10 15:57

 日立ソリューションズは12月10日、ファイルサーバの使用容量増大に対応する「MEANS ファイルサーバスリム化ソリューション」の新版を12月14日から販売すると発表した。事業継続計画(BCP)と大規模対応を強化している。

 同ソリューションは、エンドユーザーに不要ファイルの削除を促すことで使用容量を制御したり、設定した条件でファイルを物理的に分類したりすることでバックアップ作業の効率化を図るというもの。新版では、元のフォルダにショートカットを残し、あまり使わないファイルを2次ディスクに自動的に移動する「MEANS自動スリム化運用オプション」を内部処理の多重化で処理速度を高速化し、3000万ファイルに相当する大規模環境に対応している。

 大規模環境に対応する「MEANS自動スリム化運用オプション 拡張版」を活用すると、従来よりもファイルの移動時間を6分の1まで短縮できるという。日次バックアップや週次バックアップの対象となる、最近使われたファイルだけをファイルサーバに残せるようになり、バックアップの保存にかかる時間を短縮でき、運用負荷を軽減できることになる。

 新版ではまた、指定期間内にアクセスされたファイルを指定フォルダにコピーする機能「高速ファイルコピー」を標準で提供する。レプリケーションの対象となるファイルを高速に収集でき、ストレージの運用機能を利用した遠隔サーバへのレプリケーションのコスト効率が向上できるとメリットを強調している。

 BCPでは、ファイルサーバも対象とする必要があると指摘されている。だが、ファイルサーバのレプリケーションでは、最新の情報をタイムリーに複製するため、ファイルを転送する回線の帯域幅を広くさせたり、遠隔サーバに大容量のディスクを用意したりするなど、運用コストの増大が問題になっている。

 同ソリューションの新版では、不要なファイルを削除するとともに高速ファイルコピーでアクセスや更新の履歴をもとに、さらに絞り込みした上で、必要最小限のファイルだけを指定フォルダに高速にコピーする機能を提供する。エンドユーザーはフォルダ構成を維持した状態で必要最小限のファイルを収集でき、災害対策用の遠隔サーバにレプリケーションすることでコスト効率を向上させられると説明している。

 価格は200万ファイルまでが115万5000円、1000万ファイルまでが315万円、3000万ファイルまでが525万円。MEANS自動スリム化運用オプション 拡張版は52万5000円となっている。


高速ファイルコピー機能のイメージ

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