プロジェクトから資金を引き揚げる時に注意すべきこと

Patrick Gray (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎 2012年12月12日 07時30分

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 経済は世界的に悪化し続けており、多くの組織で、既存の取り組みから資金を引き揚げざるを得ないケースが出てきているのが現実だ。ITを使った製品や社内システムは、構築や運用に高い経費がかかっていることが多く、資金打ち切りの標的となることが多い。ここ数年、多くのIT企業では、なんとかシステムを維持できるだけの予算しか与えられていない。もちろん、役員やITリーダーは、可能なら意義のある取り組みには十分な予算を付けたいと考えているが、現実には難しい決断を迫られることが多い。資金の引き揚げが起きるのは仕方のないことかもしれないが、その手順を正しく進めなければ、長期的に見ると余計に経費がかかってしまう可能性がある。

ただ止めてしまう前に

 最悪の場合、資金の引き揚げは突然、何の計画もなく行われる。熟練した人材は他のプロジェクトに移るか組織を去り、複雑なシステムは文書化されず、維持もされないまま放置され、ハードウェアやソフトウェアの基本的な維持管理さえ行われない場合もあるだろう。事前の計画無しに取り組みが放置された場合、それを再始動するための費用はおそろしく高く付く場合がある。これは、組織が事実上そのITシステムの開発と維持管理の方法を一から習得し直さなくてはならなくなるからだ。最悪の場合、再始動の費用が、プロジェクトの資金引き揚げで浮いた経費よりも高く付く可能性もある。

 ただ単純に「プラグを抜いてしまう」、使用するのをやめる、あるいは休止状態にしてしまいたいと思うかもしれないが、それなりに複雑なITプロジェクトであれば、そのためには計画と注意深い管理が必要になる。資金が引き揚げられたプロジェクトに割り当てられていた希少資源を引き揚げて、ただちに他のことに割り当てたいと思っても、その前に以下のようなことを検討すべきだ。

作業を計画する

 取り組みからの資金の引き揚げ作業は、他の取り組みと同じように扱い、ビジネスケースとプロジェクト計画を作成して、定期的な監視を行うべきだ。これから終わろうとするものにビジネスケースを作るというのはおかしなことに聞こえるかもしれないが、このビジネスケースには、取り組みの資金引き揚げの背後にある理由と、その取り組みの今後の扱いについて詳しく記述する。資金の大部分は引き揚げるが、製品の機能は最低限のレベルで維持することを狙っているのか?プロジェクトを完全に畳んでしまうのか?その場合、そのプロジェクトから解放される人的および技術的資源の配置はどのように決定するのか?同様に、そのプロジェクトに将来再び資金を供給するきっかけになりうる条件についても記述しておくといいだろう。重要な顧客の支援や市場の状況によって再始動される可能性があるのか?資金打ち切りの背後にある理由を詳しく記述することは、取り組みに幕を下ろすためにかかる費用も適切なものにし、長期的な経費を節約することにつながる。

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