日本ヒューレット・パッカード(HP)は12月13日、ストレージの新戦略「HP Converged Storage」を発表。同戦略の中核を担うプライマリストレージ「HP 3PAR StoreServ」のミッドレンジ向けとして「HP 3PAR StoreServ 7000」シリーズも発表している。
日本HPは、次世代のIT基盤を実現する戦略として「HP Converged Infrastructure」を推進、この戦略を支える重点のひとつとしてストレージのラインアップを拡充してきた。だが、仮想化やクラウド、ビッグデータなどの流れの中で、従来型のストレージ基盤では、データ量の爆発的増大や予測不能なワークロードなど、ビジネスの変化に十分対応できずにいるのが実情との認識を示している。
今回のConverged Storageは、エントリからハイエンドまで単一のアーキテクチャによるストレージ基盤を実現するとともに、ブロックとファイル、さらにはオブジェクトの共通データサービスを提供するものという。Converged Storage戦略で、複雑でサイロ化した現在のストレージ環境に多相的な簡便性「Polymorphic Simplicity」をもたらし、ストレージ基盤の革新と投資対効果(ROI)の向上を支援すると説明している。
HP 3PAR StoreServ 7000
3PAR StoreServ 7000シリーズは、ハイエンドモデルの「HP 3PAR StoreServ 10000」に搭載される機能を継承しながら、ミッドレンジ向けにコストパフォーマンスを最適化したプライマリストレージと説明。同シリーズは「HP 3PAR StoreServ 7200」と「HP 3PAR StoreServ 7400」で構成。前者の3PAR StoreServ 7200は最大2ノード、2プロセッサ、144ディスクを搭載、後者の3PAR StoreServ 7200は最大4ノード、4プロセッサ、480ディスクを搭載している。
搭載されるOSは、3PAR StoreServ 10000と共通の「3PAR OS」であり、そのほかに搭載されるソフトウェアも共通のものだ。フェデレーション機能「HP 3PAR Peer Motion」で、3PAR StoreServ同士を接続して、ストレージ間をまたいだ、オンラインでのデータを移動できるという。
ワークロードの変化に応じて、適切なリソースの配分と調整が可能になり、ムダなストレージリソースを最小限に抑えられると強調。ディスクアレイ製品「HP EVA」からHP 3PARにデータを容易に移行できる「HP 3PAR Online Import for EVA」を提供して、既存のユーザー企業の技術刷新を支援できると説明している。
希望小売価格は3PAR StoreServ 7200が333万9000円から、3PAR StoreServ 7400が505万500円から。同日から販売している。