松岡功の「今週の明言」

今週の明言・特別編--2013年はこんな明言が聞きたい!

松岡功

2013-01-04 12:00


ゲームのルールを変えるのは誰か

 「2013年はこんな明言が聞きたい」——新年最初の回ということで、編集部からこんな“お題”をいただいた。面白いと思って考えてみたが、筆者の勝手な空想による「迷言」を並べ立てても仕方がないので、これまで本連載で紹介してきたキーパーソンの明言から、その方向性を探ってみたいと思う。

 まずは昨年に引き続いて今年も注目されるであろうICTトレンドのキーワードを取り上げたこんな発言があった(紹介記事)。

「企業の競争力を高めるためには、クラウド、モバイル、ソーシャル、インフォメーションの4つを結びつけることが重要だ」
(米Gartner Peter Sondergaard シニアバイスプレジデント)

ガートナーのPeter Sondergaard氏
ガートナーのPeter Sondergaard氏

 4つのキーワードそれぞれの見解については紹介記事をご覧いただくとして、Sondergaard氏はこれら4つの結合について、英語で「Nexus」という言葉を使っていた。そこで2013年に聞きたい明言として、これらが結合していく過程でのイノベーションを象徴する発言に期待したいところだ。

 同氏はさらに、「こうしたICTの新潮流は、Google、Apple、Amazon、Facebookといった破壊的ベンダーが先導する一方で、これまでエンタープライズ分野をリードしてきたIBM、HP、Oracle、SAP、Microsoftといったグローバルメガベンダーにとっては大きなプレッシャーになるだろう」と語っている。

 こうしたベンダーの動きにおいても、2013年に聞きたい明言からバトルの激しさを実感する機会がありそうだ。

 もう1つ、これまで本連載で紹介してきたキーパーソンの明言というより「名言」としてこんな発言があった(紹介記事)。

「勝者は嵐を生き延びた者ではなく、ゲームのルールを変えた者だ」
(米IBM Samuel Palmisano 会長(当時))

Samuel Palmisano氏
米IBMで会長を務めていたSamuel Palmisano氏。昨年10月、バージニア・ロメッティCEOが会長を引き継いだ(画像提供:日本IBM)

 まさしく発想の転換である。この名言が生まれた背景については紹介記事をご覧いただくとして、 Palmisano氏にとってはIBMをかつてのハードウェアメーカーからソフトウェア・サービス企業へ転換し、さらに一層のグローバル企業へといったアプローチが、ゲームのルールを変えるチャレンジだったとみられる。

 では、これからゲームのルールを変えるのは誰か。その中身は何か。2013年に聞きたい明言として、個人的にはまさにゲームのルールを変えようとしているキーパーソンの肉声をキャッチアップしたい。

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