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大河原克行のエンプラ徒然

2013年もパソコン市場の苦境が続く3つの理由

大河原克行

2013-01-07 12:06


 2013年のPC市場は、果たしてどうなるだろうか。

 残念ながら厳しい状況に陥るのは明らかだ。

 それには、いくつかの理由がある。

 ひとつめは、スマートフォンやタブレットの普及がさらに促進され、PCの領域を侵食すると考えられるからだ。

 MM総研では、スマートフォンは2013年度の年間出荷台数が前年比13%増の3520万台となり、携帯電話全体における構成比は80.3%と初めて8割を突破すると見ている。また、タブレットは2012年度に前年比61.9%増の450万台に達すると予測し、2013年度以降も過去最高の出荷台数を更新するとの見方を示している。

 IDCジャパンでも、2013年第4四半期の国内のタブレット販売台数は199万台とし、家庭向けノートPCの出荷台数を初めて上回ると予測。今年は、スマートフォンに続いてタブレットでもPCを逆転する現象が起こるとみている。

 PCメーカー各社は、PCとタブレット、スマートフォンは両立する市場と捉え、とくにクリエイティブな作業が求められる場合にはPCが必要になるという提案を進めている。

 確かに、その提案に間違いはないだろう。

 しかし、BYODの進展などにより、個人が持ち歩いたり情報を閲覧するためのデバイスとしてはスマートフォンやタブレットが用いられ、ビジネスシーンでPCを使用する時間が減っていく構図には歯止めがかかりそうにない。

 また個人ユーザーも、ウェブやメールの利用だけでいいというスタイルでPCを利用していたカジュアルなPCユーザーは、スマホやタブレットで十分と考えるケースがさらに増えることになり、これがPC市場の拡大にマイナス要素となろう。

 2つめは、クラウドコンピューティングの浸透である。

 バズワードを越えて数多くの導入実績が生まれる段階に差し掛かったクラウドコンピューティングの広がりは、結果としてPCの利用シーンを減らすことにつながっている。

 クライアント端末に多くのパワーを必要としないクラウドコンピューティングの利用では、ネットワーク環境さえ整っていれば、タブレットなどの端末でも事足りるというケースが増えているからだ。

 PCを利用せずにタブレット端末を導入する企業が増加しているのも、それが背景にある。

 そして3つめは「Windows 8」が起爆剤になっていないことだ。

 一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)が発表した2012年11月の国内PC出荷実績は、前年同月比8.8%減と前年割れになった。

 Windows 8が発売になった翌月には早くも前年割れという失速ぶりで、2012年4月からの年度累計でも前年並みの出荷台数に留まっている。

 これはWindows 8のメリットが伝わり切れていないのが要因だともいえ、今後、日本マイクロソフトやPCメーカー各社がどれだけメリットを訴求できるかが鍵になりそうだ。

 一方、政権交代による安倍内閣の発足以降、円安が進展したことで、部品の調達や生産委託などを海外企業に委ね、輸入が中心となっているPC業界にとっては、利益確保の面でマイナスに振れやすいという状況が生まれている。今後、円安基調がどこまで進展するのかはわからないが、場合によっては最終価格の上昇といった形でPC市場に影響が出る可能性もある。

 しかし、マイナス要素ばかりではない。

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