
「モノのインターネット」が家庭をつなぐ
2012年にはおかしな省略語や言い回しがたくさん登場したが、その中でもおそらくもっとも奇妙で分かりにくいのが「モノのインターネット」(Internet of Things)だろう。
コンセプトは単純だ。一般的な家庭にあるものや個人の持ちものが、ネットワーク接続、近距離無線通信(NFC)、Bluetoothなどによって広い世界につながるようになった、ということだ。たとえば、宝石が天気によって色を変えたり、めがねが今何時かを表示したり、ほかの一見普通の品物が、外の世界とつながって反応できるようになるといったことを指している。2013年には、このアイデアが立ち上がりを見せ、われわれの互いにつながり合う生活が新たな局面に入る可能性が高い。
ビジネスや企業の観点から言えば、このアイデアはより多くの情報に基づいた事業判断と、人間の介入を排したやりとりを可能にする。たとえば、プリンタがメーカーにインクが少なくなったことを伝えたり、コンピュータがハードウェアの交換が必要になったことを伝えたりといったことが考えられる。