野村総合研究所(NRI)は2月5日、運用管理ツールの新版「Senju Family 2013」を発表した。3月5日から販売する。新版では、ユーザー部門とシステム運用部門の距離を縮めるための機能を搭載して、「サービス要求」に迅速に対応できるという。
新版では、要求管理や障害管理、変更管理、リリース管理などすべての運用プロセスで、ユーザー部門からの対応窓口を一元化できるように運用管理基盤を統合している。運用プロセス管理機能を充実させることで、運用業務を迅速に改善できると説明する。さまざまな要求に対して、運用手順書に沿ったオペレーションを支援するほか、事業の変化やシステム更新に伴う運用プロセス変更にも対応できるという。
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新版ではまた、仮想環境へのサーバ追加や削除、ジョブ操作の制御などのオペレーション作業を自動的に実行すると説明。手作業で生じやすい人的ミスを防ぐとともに、作業負荷も低減できるという。申請や承認のワークフロー機能と組み合わせることで、運用作業の証跡を残せるようになり、内部統制や仮想環境のライフサイクル管理も徹底できる用になるとメリットを説明している。
管理ツールからのさまざまな運用にかかわる情報を集約して、必要な情報だけを一覧表示できるようにもなっている。ブラウザやスマートフォンからも運用状態がリアルタイムに把握できるようになっており、オフィスを離れた環境からもシステムに関する情報や過去に蓄積された運用ノウハウをユーザー部門や開発担当者と運用部門それぞれが迅速に入手、共有できるようになっているという。
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現在、システムは複雑化の一途をたどっているが、運用部門はユーザー部門や開発担当者からのさまざまな要求に対し、より迅速に対応する必要があると指摘されている。だが、運用に関係する詳細な情報が開発部門と運用部門で別々に管理されているために、緊急時の対応が遅れたり、既存の運用管理システム基盤を改善したくても柔軟性が足りず、サービスレベルが低下したりといった課題があるとも言われている。