運用管理ツール「Senju Family」新版--サービス要求に迅速に対応へ

田中好伸 (編集部)

2013-02-05 15:47

 野村総合研究所(NRI)は2月5日、運用管理ツールの新版「Senju Family 2013」を発表した。3月5日から販売する。新版では、ユーザー部門とシステム運用部門の距離を縮めるための機能を搭載して、「サービス要求」に迅速に対応できるという。

 新版では、要求管理や障害管理、変更管理、リリース管理などすべての運用プロセスで、ユーザー部門からの対応窓口を一元化できるように運用管理基盤を統合している。運用プロセス管理機能を充実させることで、運用業務を迅速に改善できると説明する。さまざまな要求に対して、運用手順書に沿ったオペレーションを支援するほか、事業の変化やシステム更新に伴う運用プロセス変更にも対応できるという。

図1 強化された運用プロセス改善機能
※クリックすると拡大画像が見られます

 新版ではまた、仮想環境へのサーバ追加や削除、ジョブ操作の制御などのオペレーション作業を自動的に実行すると説明。手作業で生じやすい人的ミスを防ぐとともに、作業負荷も低減できるという。申請や承認のワークフロー機能と組み合わせることで、運用作業の証跡を残せるようになり、内部統制や仮想環境のライフサイクル管理も徹底できる用になるとメリットを説明している。

 管理ツールからのさまざまな運用にかかわる情報を集約して、必要な情報だけを一覧表示できるようにもなっている。ブラウザやスマートフォンからも運用状態がリアルタイムに把握できるようになっており、オフィスを離れた環境からもシステムに関する情報や過去に蓄積された運用ノウハウをユーザー部門や開発担当者と運用部門それぞれが迅速に入手、共有できるようになっているという。

図2 Senju Family 2013の概要
※クリックすると拡大画像が見られます

 現在、システムは複雑化の一途をたどっているが、運用部門はユーザー部門や開発担当者からのさまざまな要求に対し、より迅速に対応する必要があると指摘されている。だが、運用に関係する詳細な情報が開発部門と運用部門で別々に管理されているために、緊急時の対応が遅れたり、既存の運用管理システム基盤を改善したくても柔軟性が足りず、サービスレベルが低下したりといった課題があるとも言われている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    生成 AI の真価を引き出すアプリケーション戦略--ユースケースから導くアプローチ

  2. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  3. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]