マイクロソフトとNTT東日本、SMBのIT利用促進を目指す--第一弾はデルとの協業

大河原克行

2013-02-19 19:53

 日本マイクロソフトと東日本電信電話(NTT東日本)は2月19日、中堅中小企業およびSOHO市場における情報通信技術の利用を促進するための取り組みで協業すると発表した。NTT東日本が提供する「オフィスまるごとサポート」をあらかじめPCに搭載し、「オフィスまるごと搭載モデル」として販売する。

 会見のフォトレポートはこちら。

 第一弾はデルとの協業だ。Windows 8 Proを搭載したデルのPCおよびタブレットを活用し、OS、アプリケーション、クラウドサービス、光ブロードバンドサービス、サポートサービスを組み合わせたワンストップサービスとして、2013年3月5日から提供を開始する。

NTT東日本の山村雅之社長
NTT東日本の山村雅之社長

 オフィスまるごと搭載モデルでは、デルのPCおよびタブレットに、NTT東日本が提供する「オフィスまるごとサポート」のエージェントツールを導入する。インストーラにより、デスクトップ上のアイコンをクリックするだけで、オフィスまるごとサポートをすぐに利用できるようになる。

 NTT東日本の山村雅之社長はオフィスまるごとサポートについて「導入、運用、インシデント、レポーティングまでをサポート。ライフサイクル全体をサポートするのは、国内で唯一このサービスだけ」と強調。ExcelやPowerPointなどの操作説明、ソフトウェアのバージョンアップ、PCやプリンタの初期設定、インターネットの設定、IT機器の運用サポート、セキュリティ対策、IT機器診断、アラートメール通知などを提供する。電話によるサポートだけでなく、サポートセンターからの遠隔操作や遠隔診断、訪問サポートも用意している。

オフィスまるごとサポートとは
オフィスまるごとサポートとは

 特に、IT機器運用サポートで提供する「ネットワークMAP」は、オフィスまるごとサポートの大きな特徴の1つで、自動的に機器名やPC設定情報をマップとして作成。オフィスのICT環境をリアルタイムで把握し、使用禁止ソフトが使用された場合にはアラームを出したり、自動診断を出したりといった処理も実施する。

ネットワークMAPの画面
ネットワークMAPの画面

 今回発売するオフィスまるごと搭載モデルでは、NTT東日本が提供するフレッツ光や日本マイクロソフトが提供するOffice 365、新Officeなどと組み合わせた販売も行う予定で、NTT東日本の光回線などの既存販売ルートのほか、デルのDELLオンラインストア、DELLコールセンタを通じて、ワンストップで提供する。

 デルでは、オフィスまるごと搭載モデルとして、法人向けタブレットPCのLatitude 10(価格4万4980円)や、コンバーチブル型PCのXPS 12(価格9万3980円)、ノートPCのLatitude E5530(価格7万4980円)、Vostro3560(価格3万9980円)、Vostro2520(価格2万9980円)、デスクトップPCのOptiplex 3010(価格5万9980円)、Vostro270s(価格2万9980円)の7製品をラインアップする。

7製品をラインアップ
7製品をラインアップ

 いずれも新OfficeやOffice365の価格、フレッツ光などの料金は含まれないが、購入時に新Officeを搭載することなどが可能となっている。

 オフィスまるごとサポートの料金は、PC3台までのプランミニが月額3780円、5台までのプラン1が6300円、20台までのプラン4が1万8900円。21台以上100台までの追加に関しては、1台840円となる。

 山村社長は「日本は、ICT基盤整備では世界第1位だが、ICTの利用では18位。基盤はあるが使われていないというのが大きな課題」と前置きし、「OSやアプリケーション、光ブロードバンドサービスなどをワンストップで提供することで、導入に関する事前検討の時間やコストを削減でき、業務に必要なICT環境を速やかに導入できるほか、IT専任者を抱える企業が少ない中堅・中小企業では、トラブル発生時の問題を専任者がいなくても低コストで解決できる。

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