スマートフォンのリファレンスデザイン
Intelのコーポレートバイスプレジデントであり、マイクロプロセッサおよびチップセット開発のゼネラルマネージャーであるRoni Friedman氏は、Intelが向こう数カ月のうちに、イスラエルで設計した、高性能スマートフォン向けの新プラットフォームをリリースする計画だと述べている。
このプラットフォームは、Intelの「Hyper Threading」テクノロジを採用したデュアルコアの「Atom」プロセッサを搭載しており(「Atom Z2580」プロセッサプラットフォーム)、現在市場に出回っている、Intelチップ搭載スマートフォンで採用されている「Atom Z2460」(「Medfield」)プロセッサよりも高速であり、高いパフォーマンスを発揮するという。なお、これらのプロセッサもFab 28で製造される予定だ。
新しいリファレンスデザインには、デュアルコアのグラフィックエンジンも搭載されている。Friedman氏によると、このプラットフォームはハイエンドの携帯電話から、極東地域やアフリカ地域のローエンド市場に特化した携帯電話に至るまでの、さまざまな携帯電話で採用されるという。実際、このプラットフォームを採用した最初の携帯電話は、最大1.2GHzの駆動周波数となっており、1080pのHD動画撮影機能と5メガピクセルのカメラを搭載し、インドとケニアで販売されている。
ただ、モバイルハードウェアにおけるプレゼンスを強化しているとはいうものの、Intelは次世代のコンシューマー向け技術ブランドになろうとしているわけではない。Eden氏は、2012年末にテルアビブで開催された会議で語ったことを明確化し、Intelはリテール市場で自身をブランド化するつもりはなく、リファレンスデザインの開発に引き続き専念し、ハードウェアの製造は他社に任せるという姿勢を現在でも変えていないと述べている。