「Android」アプリができるまで

Scott Matteson (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 2013年03月08日 07時30分

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 「Android」アプリがどのように着想され、資金を得て、開発されていくのかを事例に基づいて紹介する。

 AppBrainによると、市場には現在60万本を超えるAndroidアプリが提供されているという。これらのアプリは、それぞれが1冊の本のようなものだと言える。そしてその本は、アプリの目的や機能だけを伝えるのではなく、どのようにして生み出されたのかというストーリーをも伝えてくれる。その舞台裏のストーリーがアプリ自体より興味深い場合もある。

 理想的な(そして退屈な)世界では、開発者は例えば、朝一番にAndroidアプリの着想を得た後、朝食をとりながら計画を練り上げ、昼食までにコーディングを終え、お茶の時間までにバグを一掃し、午後5時までに公開するといった1日を過ごすはずだ。そして開発者はその後の数カ月間、世の中の流行を生み出したクリエイターとしてつかの間の有名人となる(十分な収入も得られる)。「Angry Birds」もこのような感じで世に生み出されたと思ってはいないだろうか?

 実際のところ、現実世界はそんなに甘くない(この言葉は、ビデオゲームのテスターや、映画の試写担当者になって大金を稼ぎたいという夢を抱いている筆者の子どもたちにも何度も投げかけている)。Angry Birdsのストーリーでさえ、とてもややこしいのである。

アイデアの種

 筆者は最近、「Valuation App」というAndroid向け財務ツールのアイデアを2012年に発案したSohin Shah氏と話をする機会に恵まれた。このツールを使用することでユーザーは「Android機器を用いて、事業や新興企業の包括的な分析を行うための複雑な計算と価値評価を実行」できるようになる。発案当時、投資銀行のアナリストだった(現在の肩書きはiFundingという新興企業の創設者である)同氏は、実現したいと考えていたアプリにビジネスニーズを見出したのだ。

 Shah氏は「私はアナリストとしての仕事のなかで、常にプレゼン資料やスプレッドシートと格闘しながら財務モデルを構築したり、価値評価を行ってきた。こういったスプレッドシートは『巨大な』ものだった」と述べるとともに「また、今まで学校で教わってきたことはすべて机上の空論だったという事実に直面し、苦労させられた。私は本物のプロフェッショナルが使用している財務モデルというものに接したことがなかった。これは教室で作っていたモデルとは似ても似つかぬものだった。また、世の中には多種多様なアプリが存在していたが、さまざまな評価や、新興企業の分析に財務のプロフェッショナルが使用できるアプリは存在していなかった。このため、私は多くのアナリストを手助けできるスプレッドシートのテンプレートを開発すると決めたのだ。Valuation Appはこのようにして、スプレッドシートを再構築するというビジョンのもと、そのコンセプトが形作られたというわけだ」と述べている。

コンセプトに命を吹き込む

 Shah氏は、自ら具現化したい財務コンテンツの内容こそ頭にあったものの、アプリのかたちにするには、それを構造的なものにする必要があった。また同氏は、構造化を終えた後、アプリとして構築する開発者が必要となることも理解していた。これには資金を調達し、マーケティングを行う必要があった。

 同氏は、アプリに搭載したいオプションとともに、頭に思い描いていたインターフェースを紙にしたためた。


 Shah氏はその後、ユーザーがどのようにしてアプリのナビゲーションを行うのかを検討したうえで、小さな画面上に見やすいかたちで結果を表示する方法を考え出した。同氏は、このプロセスを通じて自らのアイデアを進化させ、それに合わせてインターフェースにさらなる改良を加えていった。


 アプリの機能を考え出した後は、次のステップとしてどのモバイルOS向けにValuation Appを開発するのかを決定する必要があった。

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