将来の可能性
理論的な観点から見た場合、Google Glassは商品を保管している倉庫などで用いられるようになり、装着者が商品を見るだけで在庫管理が行えるようになるだろう。また、医師は患者との問診中に、データの記録や、カルテの参照といった用途でGoogle Glassを活用できるはずだ。そしてパイロットは、飛行時のサポートに用いることができるだろう。さらに警備会社であれば、コンサート会場などで潜在的な脅威を洗い出すために活用できるはずだ(顔認識技術が手軽に使えるようになるとこういったことも可能になる)。
また、教育機関もGoogle Glassの能力を活用し、従来のテキストや機器よりも効果的に、かつあまり押しつけがましくない方法で学習を支援できるようになるはずだ。Forbes誌の記事では、眼鏡や補聴器のように装着者の能力を拡張することで、Google Glassがハンディキャップを抱えている人に対して明るい未来をひらく可能性を示唆している。また、視覚障がい者や記憶障害を抱えている人々の支援も考えられるはずだ。
Googleは現在、この新たなテクノロジを適用できる分野についてのアイデアを募集している。2013年末におけるGoogle Glassのデビューまでにどのような進化を見せるのかが興味深いところだ。
万人向けのものではない?
他の新たなテクノロジと同様に、Google Glassが人々の生活に浸透していくにはしばらく時間がかかるはずだ。あるいは、ギーク向けのニッチな製品にずっととどまり続けるかもしれない。われわれの身の回りすべてにテクノロジと広告が忍び寄ってくることに懸念を抱く人々は、Google GlassがGeorge Orwellの「1984年」で描写された悪夢のような世界の産物や、ストーカーにとっての夢の製品だと考え、敬遠するだろう。また、スマートフォン並みの価格であれば購入できるものの、価格が高すぎると考えている人々も二の足を踏むだろうが、その価格はもちろんながら、市場に出回ってしばらく経てば間違いなく安くなるはずだ。
The Vergeには、Google Glassを実際に使用し、そのレビューを行った素晴らしい記事が掲載されている。また、Google Glassの公式発売に向けた最新情報については、Google+の「Project Glass」からフォローできる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。