サムスンがNYのド真ん中で「GALAXY S IV」を発表した意味 - (page 2)

三国大洋

2013-03-18 14:22

 三菱地所のロックフェラーセンター買収は、ネット普及以前の出来事であるせいか、それほど多くの情報は見つからない。

 ただ、ウィキペディアのページには次のような記述が見られ、これが当時の感覚にかなり近いように思える——「ロックフェラーといえば米国を代表する大金持ちで、その名前を冠したビル群を日本企業が買った」だの、「ニューヨークのど真ん中にある一等地」「映画にも度々登場するような観光名所(スケートリンク、クリスマスツリーなども有名)を買われた」といった感じだったと思う。

三菱地所による買収劇

1989年10月、三菱地所がロックフェラーセンターを約2200億円で買収した。これはバブル景気期の成金的な「ジャパンマネー」による海外資産買いあさりの象徴的な例であり、アメリカ国民とニューヨーク市民の大きな反感を買い、アメリカでジャパン・バッシングが広まることとなった。

 担当編集者から「今回のGALAXY S IVってのは、話としてはそんなに大きくなるんですか。日本にいると、なんかあまり実感がわきませんね」「記事にもありましたが、ラジオシティ・ミュージックホールってのは、そんなに由緒ある建物なんですか?」というメッセージがきて、それでやり取りしている内にふと気付いたのは、ロックフェラーセンターの中にGS4発表の場となったラジオシティ・ミュージックホールがある、ということだ。

 それで、GS4を「『米国で発表』となって、それでニューヨーク、ミュージカル、ロックフェラーセンターというのは、米国の人たちにはかなり分かりやすい組み合わせであるはず」などとメッセージを返したりもした。

 なおラジオシティの「ラジオ」は大手テレビ放送局のNBCのこと。今でもNBCの多くのテレビ番組が、ロックフェラーセンター内のGEビルにあるNBCのスタジオで収録されている。また、2月半ばにケーブルテレビ最大手コムキャストによるNBCユニバーサルの完全買収が発表された時にも、このロックフェラーセンターの行方が話題になった(註3、4、5)。

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