航空機用内装品の製造と販売を手がけるジャムコ(東京都三鷹市)は、データ保護ソフトウェア「Symantec Backup Exec」と非構造化データアーカイブソフトウェア「Symantec Enterprise Vault」を導入した。シマンテックが3月22日に明らかにした。
1955年設立のジャムコは航空機器の製造や整備なども事業としている。内装品としてはギャレイやラバトリーなどを製造、販売。現在は、新しいエアラインが登場し、航空機自体も増えているため、業務が拡大している。設計や製造に関連するファイルをはじめとしてサーバに格納されるデータの量も拡大し続けているという。
航空機が飛び続ける限り、その内装品の保守も継続する必要がある。そのため、過去のデータもいつでも使えるようにしておかなければならない。サーバの数は100台以上になり、データの総量は20Tバイトを超えている。Windows Server 2008から搭載されているハイパーバイザ「Hyper-V」での仮想化環境も利用している。
バックアップの対象となるファイルサーバは8Tバイト以上。週1回のフルバックアップが週末だけでは完了しないという課題を抱えていた。そこで同社は、古いデータや頻繁にアクセスされないデータをアーカイブして、バックアップスケジュールの対象から外すことで、バックアップ時間を短縮するという方法に踏み切った。
Enterprise Vaultは、ファイルサーバなど非構造化データの移動や保管、削除などを管理する。アクセス頻度の低いデータを高価なストレージから別のストレージに移動させて、圧縮して重複を排除する。Backup ExecのEnterprise Vaultエージェントを導入することで、アーカイブされたデータのバックアップ設定も容易になると説明している。
Enterprise Vaultの導入で、約3Tバイトがアーカイブ対象となった。日次の差分バックアップとフルバックアップの対象となるファイル容量は5Tバイトになった。
Enterprise VaultとBackup Execを組み合わせて活用すると、古いデータやアクセス頻度の低いデータを稼働中のソース集中型アーカイブに自動的に移動させて、バックアップとリカバリの時間を短縮できる効果を得られるという。アーカイブ処理で優先順位を自動化して、アクティブなファイルをバックアップすることで、利便性や安全性を損なわずに、運用負担を低減できるとメリットを強調している。