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デルの今後を占う--復活の秘策はあるのか?

Adrian Kingsley-Hughes (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2013-03-29 07:45

 Dellの株式非公開化について、さまざまな憶測が飛び交っているものの、この後には何が待っているのだろうか?また、同社はポストPC時代における自らの立ち位置を確保できるだろうか?


 Dellの株式非公開化に向けた動きの土壇場になって、プライベートエクイティ投資会社のThe Blackstone Groupと投資家のCarl Icahn氏がそれぞれ、Michael Dell氏とSilver Lake Partnersによる提案額を上回る金額を提示した。これは株主にとってうれしいニュースであるものの、PC業界の衰退が叫ばれているなか、今回の買収合戦の勝者がDellの進路をどこに向けようとしているのかという疑問が持ち上がってくる。

 Sterne AgeeのアナリストであるShaw Wu氏は、Blackstoneの提示額を決定する2つの要因として、投資家らがどれだけの負債を引き受ける気があるのかという点と、買い手双方がさらにどれだけ多くの資本を投入する気があるのかという点を挙げていた。

 Wu氏は顧客らに対するメモのなかで「まず、より多くの負債を抱え込むことで、支払い利息が増加し(もちろん利率がより高くなる可能性もある)、それによってキャッシュフローの減少が引き起こされる。その一方で、投資する資本を増やすと、リスクが増大し、投資回収率の低下が引き起こされる可能性もある」としていた。

 しかし、われわれは買収問題に気を取られるあまり、現在のDellが株式公開企業であるということ以外の懸念を無視してしまっている。非公開企業に移行すれば、株主の目を気にして会社の運営方法を決定する必要がなくなり、閉ざしたドアの内側で施策変更を行えるようになるのは間違いないものの、Dellの抱えている問題(の少なくとも一部)は少しも変わらない。その問題とは、同社がPC業界に大きく依存しており、Wu氏も指摘しているように、PC業界は「モバイル機器市場から長期的かつ構造的なプレッシャーを受けている」という点にある。

 より乱暴な表現をすると、Dellは本質的にPCメーカーであり、人々のPC購買意欲はかつてほど高くないというわけだ。

 Dellは多様化に向けた取り組みを怠っていたわけではない。同社は事業の拡大に向け、過去6年間で130億ドルにも及ぶ企業買収を行ってきた。しかし、こういった投資にもかかわらず、同社の事業のおよそ70%はPC関連のものとなっている。この数字は2000年代初めの85〜90%と比べると低下しているものの、同社が抱えている弱さを示していると言えるだろう。

 この点についてWu氏は、Dellの売上の45〜50%がデスクトップPCやノートPCによるものであり、非PC関連の売上が20%程度しかないと推測し、同社が周辺機器も含むPC市場からの脱却を図れていないと判断している。

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