――数年先は、コンピューティングはどう変わるのか?
Maner 3年後くらいには、デスクトップはモニタ主導になっているのではないかと考えている。Project Opheliaを用いれば、モニタさえあれば、ほとんどのことはできるからだ。スマートフォン、タブレットは主に屋外で使われるが、屋内では、デスクトップ、ノート型のPCが使われる。
デバイス自体は、それがどんなものであるかは、さして重要ではない。大きな意味を持つのは、エンドユーザーにアプリケーションやコンテンツを提供するプラットフォームであり、それが十分に管理され、安全性が確保されているかどうかだ。だからこそ、当社はPocketCloudやHTML5でデスクトップを提供する「Freezer」などを提供している。
ITのトレンドをみると、Cloud Client Computingのマーケットは今のところ、ようやく認知され始めている段階だ。まず、2~3年後の成長を期した動きが始まったばかりで、その次の5年が本格的な成長期になるとみている。
Dellが当社を10カ月前に買収したのは、完璧なタイミングだったといえる。Dellの流通の仕組みは、われわれにとって、たいへん重要だ。Dellグループの幅広い製品群を活かし、完結した一つのソリューションを提供できる。クラウドにより、モバイルであれ、レガシーのアプリケーションであれ、あらゆるコンテンツを安全に供給することが肝要となる。
モバイルコンピューティング環境は当社の技術により、大変快適で堅牢なものになるが、いわゆるスマートデバイスだけあればよいとは考えていない。デスクトップやノート型のPC、さらにシンクライアント、Project Opheliaなど、適材適所でさまざまなデバイスが使われている。それは今後も変わらないだろう。
デバイスの多様化よりも、むしろ重要なのはデータセンター、ストレージ、サーバ、ネットワークだ。これらの場で、データが安全に流通し、信頼性、可用性が確保されれば、エンドユーザーは安心して、どのデバイスでも使うことができる。我々はCitrix、Microsoft、VMwareなど仮想化技術ベンダーとも協力して、そういう環境を作らなければならない。
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