日本アバイアは4月4日、映像会議で3拠点以上を同時に接続するための多地点接続装置(Multipoint Control Unit:MCU)の新製品「Scopia Elite 6000 Series MCU」とMCUの機能を内蔵した映像会議端末「Scopia XT Executive 240」の提供を開始した。2012年に買収したRadvisionの製品だ。
Scopia Elite 6000 Series MCUは、国際標準規格の「H.264/SVC」と「H.264ハイプロファイル」に準拠。H.264/SVCは品質が予測できないネットワークの環境でも画質の劣化を防ぐことができるという映像コーデック方式。H.264ハイプロファイルは30~50%の帯域削減で効率の良いネットワーク帯域を利用できるという圧縮符号化方式だ。
従来は課題があった2Mbpsの帯域で、フルスペックのハイビジョン放送と同等の画質に相当する「1080p/60fps」の高精細映像を流すことができる。通信品質の不安定なインターネット上でも高精細な映像が伝送可能と説明している。
新製品は、映像と映像以外のプレゼンテーションのデータを1080p/60fpsのデュアルストリームに対応。これは業界初だという。無償で提供されるクライアントアプリケーションのPC向けの「Scopia Desktop」とiOSやAndroidといったモバイル端末向けの「Scopia Mobile」を使えば、タブレットやスマートフォンでいつでもどこからでも映像会議に参加できる。
Scopia Elite 6000 Series MCUは、主要ベンダーが採用する「H.323」やSIPの映像会議端末やテレプレゼンス、ユニファイドコミュニケーション(UC)基盤と相互に接続できる。複数のMCUを一元的に管理できる「バーチャルMCU」機能を搭載、映像会議管理システム「Scopia Management」を活用して、既存製品と比較して2倍の最大2000同時コール、最大40万ユーザーまで利用できるという。
従来のMCU「Scopia Elite 5000 Series MCU」と比較して2倍の高画質、5倍のポート密度で省スペースを実現し、消費電力も半分に抑えているという。高さは1U。1080p HDを40ポートまで提供できる。一つの画面を最大28分割して表示できる。
映像会議端末のScopia XT Executive 240もH.264/SVCとH.264ハイプロファイルに準拠している。エコーキャンセラー付きMICを内蔵したフルHD対応カメラとHi-Fiスピーカを内蔵した24インチディスプレイであり、オプションライセンスを購入すれば1台で4拠点間の映像会議を開催できる。Scopia DesktopとScopia Mobileと連携して、低コストでBYODの映像会議システムを構築できると説明する。
Scopia XT Executive 240