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サーバ、仮想と物理の出荷台数が逆転--活用進むも、運用管理は低いレベル

田中好伸 (編集部)

2013-04-12 15:43

 IDC Japanは4月11日、国内サーバ市場での仮想マシン(仮想サーバ)ベースの出荷予測を発表した。2012年に仮想サーバの出荷台数が物理サーバベースの出荷台数を初めて上回ったという。

 2016年には仮想サーバが、2012年の69万2500台の約2.5倍にあたる174万9500台に増加すると予測している。サーバの運用管理対象が物理サーバから仮想サーバに急速にシフトすると表現している。

 2月に有効回答数434を得たユーザー調査の結果を見ると、x86仮想化サーバを本番環境で導入している企業は8割以上となった。本番環境で運用しているワークロードには、ミッションクリティカル度の高いものが多く含まれていたという。

 具体的には上位3つのワークロードが「販売/顧客/契約管理システム」「会計システム」「データベース(基幹系)」。それぞれのワークロードの仮想化率は60%前後(回答企業数ベース)だった。

 仮想化サーバの導入デメリットとして「サーバ運用管理の煩雑化」「物理サーバ障害の影響拡大」「スケジュール調整の煩雑化」が多く指摘された。

 だが、ITスタッフのスキルアップに時間を割いたり、ITのプロセスやポリシーの統合と標準化、システムインベントリ管理のための構成管理データベースを実装したりといった投資効果を直接的に評価しにくい分野への対応がおざなりになっている企業が多いことも判明した。

 ユーザー調査の結果から、本番環境でx86仮想化サーバを導入している企業の半数以上で、仮想化の活用レベルが高いにもかかわらず、運用管理レベルは低いことが示唆されたと解説している。

 IDC Japanの福冨里志氏(サーバーリサーチマネージャー)は「国内では管理対象となるサーバの主体は、2012年を境に物理サーバから仮想サーバに急速にシフトし始める見込み」と現状を解説する。

 だが「目に見えるコスト削減を優先し、物理環境と仮想環境の運用管理や仮想サーバのシステムライフサイクル管理といった観点での取り組みを十分に行っていない企業が多い」と指摘。福冨氏は以下のように警告する。

 「このまま放置すると“サーバ運用管理の煩雑化”“物理サーバ障害の影響拡大”といった仮想化サーバ導入のデメリットに遭遇する機会がますます増え、本業のビジネスにおける機会損失を増大させる可能性が高い」


2007~2016年の国内サーバ市場の動向:物理サーバと仮想サーバの比較(出典:IDC Japan)
「非仮想化サーバー」と「仮想化サーバー」の合計が物理サーバベースの出荷台数を表す
「非仮想化サーバー」は、1台の物理サーバを物理分割もしくは論理分割せずに利用するサーバ
「仮想化サーバー」は、サーバ仮想化技術を利用して、1台の物理サーバを複数のサーバに物理分割もしくは論理分割して利用するサーバ
「仮想マシン(仮想サーバー)」は、仮想化サーバ上で物理分割もしくは論理分割された個々のサーバ(仮想マシン)
2007~2011年は実績値、2012年は2012年の第3四半期(7~9月)までの実績と第4四半期(10~12月)の予測値の合計、2013~2016年は予測値

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