10年分の営業分析データをHANAに移行--福助工業が海外展開を視野に業務システム刷新

ZDNET Japan Staff

2013-04-12 14:34

 包装資材国内大手の福助工業が、ERPやインメモリプラットフォームのHANA、ビジネスデータ分析を行うBusinessObjectsなど、SAP製品を全社的に導入することを決めた。

 福助工業はポリエチレン製品をはじめとした紙製品、ラミネート製品、食品容器、不織布、これらを結合した複合事業を展開している。全国11営業拠点に及ぶ販売体制と国内16工場、海外4工場の生産体制を持ち、さまざまな素材や技術を集めた機能、品質の高さを意識したモノづくりに取り組んでいるという。

 これまで業務領域の拡大や製造工場の新展開など、状況の変化や要求に応じて社内システムへの対応をしてきたが、さらなる事業の拡大、発展を支える情報基盤を築くため、2014年にホストコンピュータをはじめとする全社システムの刷新を決めた。

 SAPのアプリケーションを選んだ理由として、外部環境の変化や社内の要望に対して、迅速に対応できる柔軟性、拡張性があり、長期間にわたり安定した情報基盤を実現できることを挙げている。海外展開を見据え、多言語、多通貨、他制度へに対応済みであることも評価した。

10年分の営業データをHANAに移行

 福助工業は今後、SAP ERPをグループ統一基盤として情報の一元管理を図る。また、これまで現行の分析システム上に過去10年にわたって蓄積してきた営業分析データをHANAに移行し、SAP BusinessObjectsソリューションと連携させる。

 これにより、基幹システムに蓄積されたデータを含めて、高速かつ正確なデータ分析、経営戦略立案に役立つ情報提供をできるようにする。

 福助工業は、システムの刷新によって、グループ全体で統合パッケージを共通利用する。可用性や信頼性の向上と全体の運用コスト削減、経営状況の早期把握による素早い経営判断、コストの可視化による収益性向上を目指す。

 2014年にまず本社工場の生産管理を含む基幹システムと会計・給与・人材管理システム、その後、HANAおよびSAP BusinessObjectsソリューションの本番稼働、2015年には本社工場以外の国内工場へ展開し、海外工場への展開を予定している。

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