インターネットイニシアティブ(IIJ)は4月15日、コンテンツ配信網(CDN)サービス「IIJ GIOコンテンツアクセラレーションサービス」の提供を開始した。初期費用は無料、月額費用は、転送量が1Gバイトで15円となっている。
今回のサービスの配信設備は、国内最大規模というIIJのバックボーンに直結したデータセンターに置かれ、複数の主要ISPと直接接続、経路交換することでネットワークの遅延を最小限に抑えられるという。高度なキャッシュ技術で最大20Gバイトのファイルを配信できると説明する。
同サービスでは、独自ドメインによるSSL暗号化にも対応。問い合わせフォームやECサイトの決済フォームなど情報の秘匿性を高く保つ必要があるウェブページにも利用できる。現在利用しているドメイン名を変更せずにSSL対応の安全なウェブサイトを運用できるとメリットを説明している。
5月からは、HTTPSコンテンツはキャッシュせずに配信元のオリジンサーバに転送するHTTPSプロキシに対応。今夏からはキャッシュ配信に対応することを明らかにしている。
分散型サービス妨害(DDoS)攻撃対策機能を標準で提供する。同機能はIIJの提携ルールに基づいたもの。ユーザー企業個別の要望に応じた、高度なDDoS攻撃対策機能もオプションで提供する。「IIJ DDoSプロテクションサービス」の契約が必要になる。
従来のCDNサービスの多くは、転送量に応じた従量課金のほかに、月額基本料金やリクエスト数に応じたリクエスト課金、データ保管に伴うストレージ料金など、料金体系が複雑でコスト試算が難しかったと指摘されている。
今回のサービスは、データ転送量に応じた従量課金制だけで、初期費用や月額の基本料金は不要。最低利用期間も設定していないことで、必要な時に必要な分だけサービスを利用でき、ムダなコストを抑制できるとメリットを説明している。
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