NTT Com、2000億円目指すクラウド戦略--AWSとの競合姿勢を明言 - (page 2)

三浦優子

2013-04-18 19:32

 ここに東京第6データセンターを4月に、香港フィナンシャルデータセンターを5月に、イギリスに5月に、マレーシアに5月に、さらに上海とタイに新データセンターを開設する計画を立てている。

 「通信事業者としてはケーブルもしっかりしたものを」との方針から、海底ケーブルについても業界最低遅延で接続する海底ケーブルを2012年8月には「Asia Submarine-cable Express(ASE)」に、2月にはASE香港ルートを開通している。

 (2)のグローバルなクラウドサービスとしては現在は7カ国9拠点のプライベートクラウド向けIaaS「Bizホスティング Enterprise Cloud」を2013年末までにはオーストラリア、ドイツを加えた9カ国11拠点体制に拡充する。

 競合であるVerizonは5カ国10拠点、Amazonは6カ国8拠点体制であることから、それを上回る体制となり、「拠点数的には競合に匹敵する規模となったのでは」としている。

 Bizホスティング Enterprise Cloudでは世界初の仮想ネットワーク技術を導入したと説明。仮想ネットワークはネットワーク機器の設定、変更を自動化することで短時間に、速やかに開通することが大きな強みであり、国内外のデータセンター間でバックアップを実現するグローバルデータバックアップサービスを提供する。

 Bizホスティング Enterprise Cloudの機能拡充として、専用型で従来比3倍の高速ディスクを提供する「Premium Plus」、仮想サーバ全体をバックアップする「イメージバックアップ」、データベースとして「Oracle Database」「Microsoft SQL Server」に対応する。これらのサービスは4月22日から提供する。

 管理機能でも、これまでの見える化機能に加え、仮想サーバ作成、リソース割り当て、ネットワークアプライアンス設定と変更、仮想ネットワーク設定と変更などオンデマンド設定機能を新たに提供する。

 AWSに対抗するために、AWS互換であり、手価格で高信頼というパブリッククラウドのIaaS/PaaS「Bizホスティング Cloudn」も提供、メモリやストレージの高性能化や海外展開拠点の拡大などサービスを強化する。低価格なだけに収益確保が難しい事業となるが、「Amazon以上に効率化を図って、高マージンでありながらロープライスで提供できるサービスとする」方針だ。

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