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エリック松永のメディア・デモクラシー講座

ビッグデータ時代のセクシーな仕事--データサイエンティストに求められるもの - (page 2)

松永 エリック・匡史(プライスウォーターハウスクーパース)

2013-04-20 11:13

情報の洪水から、どうやって救われるか

 大量に流れ込む水はせき止めなければなりません。それがフィルタリングと呼ばれる手法になります。大量データをフィルタリングによって絞り込み、快適な視聴空間を創り出すのです。これはまさに情報に溺れた人々の救済策となります。

 フィルタリングはユーザにとって価値があると思われる情報(動画や音楽)を個別に絞り込むことで選択肢を急激に減らすことです。実はこのフィルタリングはリアルな世界では当たり前に行われてきたことで、例えば馴染みの居酒屋で「今日はいい鯖が入ったよ!」というのは、メニュー全体から、ユーザの嗜好を考慮しメニューを絞り込むフィルタリングが行われているのです。  仕入れ状況とユーザの嗜好=魚好き--特に青物系が好きなどの情報を店主の頭の中で分析、フィルタリングを掛けて鯖というお勧めが出てきたのです。もちろんこれは絶対的なものではありません。お昼にユーザーが鯖を食べていれば「今日はいらない」という事にもなりえます。これはウェブの世界でも同じ。絶対はないのです。

 なぜインターネットの世界でフィルタリングが重要化というと、コンピュータは居酒屋の店主のように気が利かないからです。コンピュータはプログラムという指示を出さなければ何もしません。だから気の利いた居酒屋店主になるようなプログラムをしなければいけない、それがフィルタリングなのです。

気の利いたウェブの本屋さん

 フィルタリングを最大限に活用し気の利いた本屋さんを超えてしまったのがAmazonです。Amazonはユーザーのサイト内の行動履歴(何を閲覧したか=興味があるか)、購買履歴(何を買ったか=一番興味があった商品)を分析しました。

 さらに類似した嗜好(同じような購買傾向)をもつユーザの購買履歴とマッチングしてユーザーが興味を持つであろう商品を推奨(リコメンド)したのです。もちろんリアルな居酒屋さんと同じで完全ではありません。推奨された本は昨日、リアルの本屋で購入したかもしれませんし、友人から借りたかもしれません。しかし、大量のユーザーがいるAmazonでは確率を少しでも高めることで大きな売り上げになるのです。

出所:Amazon公表資料よりDTC作成 出所:Amazon公表資料よりDTC作成
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