ITの可能性としてSabbah氏は「新たな技術をDNAとして組み込んだ企業が勝者となる。たとえば、2020年には、新車の90%がスマートになり、その上で新たなサービスを提供していくことになる。自動車はよりインテリジェントになる」と説明した。
そこから「こうした新たなサービスを実現するにはクラウドサービスが重要になる。モノ同士がつながるネットの広がりは、今のITインフラで消化できるレベルよりも速く進んでいくことになるだろう」とSabbah氏は予測した。
Sabbah氏は5月24日から提供を開始した「IBM SmarterCloud Orchestrator」に触れた。OpenStackやOASISに準拠しており、クラウドサービスのデプロイとライフサイクル管理を自動化するオープンで柔軟なプラットフォームであることを示し、そのメリットを強調した。
「IBMが提供するダイナミック・オーケストレーションでは、リソースのオーケストレーション、ワークロードのオーケストレーション、サービスのオーケストレーションという3つのポイントが大切だと考えている。従来インフラとの橋渡しをすることで、価値を高めていくことを目指す」(Sabbah氏)
最後にSabbah氏は「IBMが長年にわたって培ってきたセキュリティや運用管理といった価値を新たなスマーターワールドの中で提供していく。IBMは、みなさんにフォーカスした企業であり、いかにスマートなインフラにできるかといったことに取り組み、それがみなさんのビジネスの結果へとつなげることを目指している」と観客に呼びかけた。
講演会場の様子。ユーザー企業やパートナー企業などが参加した