以下は、Google Glassやその他のウェアラブルテクノロジで実現してほしいことと、今後出てきそうな使用法である。
- フィットネス:筆者はランニングに入れ込んでおり、長距離を走るのが朝の日課となっている。ここにGoogle Glassの入り込む余地があるはずだ。Google Glassのブリッジやフレーム部分はチタン製で極めて丈夫であり、ランニング中にかけていてもずれたりしない。プラスチック製の安物のサングラスでも20kmほどのランニングが可能であることを考えれば、Google Glassも何の問題もなく使えるはずだ。また、ウェアラブルテクノロジはランナーの他、フィットネスの愛好家(インドアかアウトドアかを問わず)の間でも普及しつつある。こういったテクノロジは、「iPod shuffle」から「BodyMedia FIT」のアームバンドまで多岐にわたっている。NikeもGPS搭載リストバンドとスマートフォンアプリを組み合わせた人気製品群を販売している。これらを考え合わせると、Google Glassと連携して距離や消費カロリーといったデータを記録する製品が登場するのは時間の問題だろう。
- チェックイン:さまざまな場所に行った際に、ユーザーに代わって自動的にチェックインを行うといった自律的なモバイルアプリは、万人から支持されるものではない。しかし、オプトインできるようになっているのであれば、筆者はGoogle Glassを使ってFoursquareやFacebookのチェックイン機能が利用可能になってほしいと考えている。Google+やPathで写真やビデオを共有できるのであれば、より多くのソーシャルネットワーキング機能を早急に取り込み、より多くのクライアントをサポートするようになってほしい。
- 実店舗における買い物での利用:Google Glass(あるいは今後出てくるであろう、ネットに接続できる眼鏡型のデバイス)の利用がコンシューマーの間に広まると、買い物の際にも使用されるようになるはずだ。店舗は来店者数の増加を狙い、ジオロケーション機能や、顧客にあわせたお得情報の提供によりスマートフォンやタブレットを活用する方法について、既に知恵を絞っている。眼鏡であってもネットに接続できる限り違いはない。Google Glassを使って撮影した商品の写真をPinterestのボードにピン留めし、後々参照できるようなアプリがあれば素晴らしいだろう。また、Amazonの「Price Check」のようなアプリ(バーコードや製品画像、音声での入力によって価格を検索する)も考えられるはずだ。Google Glassの装着者は、こうしたアプリのスマートフォン版を使う場合と同様にバーコードを用いて検索し、すぐに製品(そして値引き額)を比較できるはずだ。
これらは、Google Glassで将来実現される可能性のあることのごく一部でしかない。既にGoogle Glassに搭載されている最小限の機能だけでも、一般大衆を対象とした新たなウェアラブルテクノロジ市場ができあがる余地は十分にある。
そして、Google Glassのような製品向けのより革新的なアイデアを生み出せる企業があるとすれば、それはGoogleを置いて他にないだろう。
ただ、Googleがコンシューマーのニーズに応えられるものを提供し、同製品の価格の妥当性を理解してもらえるようになるまで、コンシューマーがどれだけ忍耐強く待ち続けられるかという疑問は残る。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。