編集部からのお知らせ
宇宙ビジネスの記事まとめダウンロード
記事まとめ「テレワーク常態化で見えたこと」

ITは農業にいかに貢献できるのか--クラウドとタブレットがメリットもたらす - (page 2)

大河原克行

2013-05-29 10:33

 黒川農場の研究では、50アールのビニールハウスに日射量や湿度、土壌の水分や温度などのセンサを配置し、約120万円の投資で済むという。同農場ではまた、ZeRo.agriシステムの実証実験とともに、ICTと養液土耕栽培技術の高度化研究開発を行い、日本での養液土耕栽培技術の普及にもつなげる考えだ。

 今回、研究の対象とした養液土耕栽培は、土壌に作物を栽培し、かんがい水に肥料を溶かして、水と肥料を同時に必要な量だけを供給するもので、設備投資が少なく、水耕栽培ほど厳密な管理が求められず、コストが圧倒的に安くて済むという特徴がある。日本では、経済協力開発機構(OECD)諸国平均の4倍という窒素を農地に投入しており、その50%が地下水に硝酸の形で溶脱し、環境を汚染しているという課題もある。養液土耕栽培技術では、こうした環境問題にも対応できると位置付けられている。


セカンドファクトリー プロダクト&サービス事業本部 井原亮二氏

日本マイクロソフト 業務執行役員 最高技術責任者 加治佐俊一氏

 「だが、日本では篤農家の既存技術に対する執着があり、養液土耕栽培が進んでいない。ICTで栽培管理指標を作ることができ、養液土耕栽培の普及につなげたい」(佐々木氏)

 日本マイクロソフト 業務執行役員 最高技術責任者(CTO)の加治佐俊一氏は「クラウドは今や社会に不可欠なものになっており、これを農業分野にも生かしていくという取り組みのひとつ。今回、基盤に活用しているWindows Azureは認証をはじめとして、エンタープライズで使われているセキュリティ機能や使い慣れている技術を活用できるのが特徴。農業分野への適用たけでなく、農業とほかの産業とを連携させた活用にも発展させることができる」と説明した。

 「作業記録や生育記録をペンで記入し、クラウドに保存することでの“記録する”、受発注情報や各種情報などを“見る”、ほかの農家と情報を“共有する”といった使い方が可能になる。Windows 8であればタッチやキーボード、マウスでも利用でき、防水、防塵のデバイスも用意されている。さらにOfficeが利用でき、既存のアプリケーションとの連携も可能になるといった特徴を持っている。これまで第2次産業、第3次産業でICTの活用が進んでいるが、クラウドによって、第1次産業に対しても支援がしやすくなる中での研究への取り組みになる」(加治佐氏)

  • 土壌に養液を供給している状況。濡れているのがわかる

  • 土の中に埋め込まれているセンサ

  • センサが埋め込まれた状態

  • 天井からは温度と湿度を計測するセンサが下げられている

  • カメラが設置され、ビニールハウス内の様子を撮影している

  • センサから収集した情報をタブレットに表示

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    MITスローン編著、経営層向けガイド「AIと機械学習の重要性」日本語版

  2. クラウドコンピューティング

    AWS提供! 機械学習でビジネスの成功を掴むためのエグゼクティブ向けプレイブック

  3. クラウドコンピューティング

    DX実現の鍵は「深層学習を用いたアプリ開発の高度化」 最適な導入アプローチをIDCが提言

  4. セキュリティ

    ランサムウェアを阻止するための10のベストプラクティス、エンドポイント保護編

  5. セキュリティ

    テレワークで急増、リモートデスクトップ経由のサイバー脅威、実態と対策とは

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]