データセンターでやってしまいがちな10の失敗

Jack Wallen (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2013-06-07 07:30

 データセンターではちょっとした過ちが大きな問題を引き起こしかねない。そしてその問題は、会社(そしてあなた)にとって頭の痛い厄介事になる場合もある。

 われわれは皆、思い当たる節があるはずだ。それは間抜けな過ちをやらかしてしまった後、誰も見ていなかったことを願いつつ、システムやネットワークに悪影響が及ばないよう祈るという経験だ。こういった過ちは、起きた場所がデータセンターでない限り、たいていは大事に至らずに済むだろう。エンドユーザーのPCを操作している最中に、心の奥底に潜む不注意の虫が顔を出す場合もあるだろう。しかし、サーバルームにいる時には、そういった不注意の虫を封じておかなければならない。あなたがデータセンターの立ち上げをしているのか、それを管理しているのかに関係なく、常に細心の注意を払っておく必要がある。

 綿密な計画を練っておくことの重要性は、そこかしこで見聞きしているだろう。それでいても、いつかはミスをしてしまう。しかし、よくあるいくつかの過ちを知っておけば、そういった過ちを避けられるようになるはずだ。


#1:ケーブルの取り回しにまつわる過ち

 「2回計測してから1回切る」という古くからの格言がある。データセンターに赴いた際、あちこちでだらしなく配線されているケーブルをあなたは何度目にしたことがあるだろうか?床の上に散乱していたり、天井から垂れ下がっていたり、サーバラックのまわりでとぐろを巻いていたり、机の上をまたいでいたりはしないだろうか?こういった状態は決して許されない。ケーブルレイアウトには注意を払っておく必要がある。これは安全上の問題になるだけでなく、惨事を引き起こす時限爆弾ともなる。ケーブルを引き回す際に、ケーブル長の測定を面倒がったり、カテゴリー5ケーブルをジップタイでまとめる手間を惜しめば、誰かが足を引っかけて倒れるおそれも出てくる。つまり、訴訟とデータ損失という2つのリスクを抱えるようになるというわけだ。

#2:飲み物にまつわる過ち

 これはあり得ないことに思えるかもしれないが、筆者は何度もその光景を実際に目にしている。管理者(あるいは他のIT要員)が飲み物を片手にデータセンターに入り、その飲み物を機器の上に(あるいは機器の内部に)ぶちまけてしまう。そして次の瞬間、何らかの手を打つ暇もなくその機器は機能を停止してしまうわけだ。データセンターではすべからく、「飲食物の持ち込みを禁止する」という張り紙を目立つところに掲示しておくべきである。このポリシーは、一切の言い訳や例外を認めずに運用しなければならない。ふた付きの飲み物であっても禁止するべきだ。

#3:電源にまつわる過ち

 この過ちは、ほぼどのような電源設備にも関係することだ。これには、誤って電源を遮断してしまったり、バッテリバックアップが十分でなかったり、非常用発電機が設置されていなかったり、単一電源からあまりにも多くの機器に電力を供給するといったものが含まれる。データセンターにおいて、電源は生命の源なのだ。電源がなければデータセンターは何の意味も持たない。それと同時に、電源はあなたの最大の敵でもある。電源設計の段階で、障害の防止という考え方をなおざりにすると、データセンターの運用はハンディキャップを抱えたものとなる。すべてのブレーカ(そして思いがけない停電を引き起こしかねないその他のスイッチ)にカバーが付けられており、いたずらされそうな場所に火災報知器や主電源のカットオフスイッチがないことを確認しておいてほしい。

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