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「若かったから」始めたトーバルズ氏--「Linuxがどこに行くのか分からない」 - (page 3)

森英幸

2013-06-07 08:00

Torvalds:私がお話できるのは、フィンランド(Torvalds氏の母国)と米国(Torvalds氏の居住国)の教育事情だけですが、フィンランドは小さい国(人口約500万人)でありながら、新しいテクノロジを生み出しています。

 フィンランドの教育が良いところは無料だということです。ですから、フィンランドの学生は、あまりお金のことを心配せずに自分の好きなことに時間の費やすことができます。

 実際、私はフィンランドの大学(ヘルシンキ大学)に8年半も在籍していました。8年半かかって修士ですので効率は悪いかもしれませんが、バカなこともたくさんできました。

 そのバカなことがLinuxの開発だったわけです。このようなリスクを取れる自由があることは非常に重要だと思います。

 一方、米国の大学で8年半も過ごすことは想像できません。お金がかかりすぎますから。日本の事情はわかりませんが、おそらく米国に近いのではないでしょうか。4年間きっちりやって卒業する人が多いのではないでしょうか。

質問者:私はRed Hatで新人の技術者を教育する仕事をしています。その中で感じたことですが、卒業したての新人はアカデミックな話には慣れていても、実践が伴っていません。大学はITのプロを育てるために、もっと実践的な教育をすべきではないでしょうか。

Torvalds:個人的には、理論的なバックグラウンドを持っているのは健全なことだと思います。それは実際のコードを扱う時でも、正しい判断をするために役立つからです。もちろん、実践も重要です。理論だけを教えて、どうプログラムを作ればいいのかまったくわからないようでは困ります。要するに理論と実践の両方とも重要で、バランスが取れている必要があります。

コミュニティへの貢献

質問者:私は開発者ではないのですが、開発者以外でもLinuxコミュニティに貢献する方法はあるのでしょうか。

Torvalds:開発者でなくても貢献はできます。私はコードを書くことだけに関心がありましたが、オープンソースの利点は、ほかの人たちが得意なことで手助けをしてくれることです。

 文書化、翻訳、サポート、いろいろな人がいろいろな所で、自分の得意分野を生かして貢献しています。テストをするのも立派な貢献です。

Hohndel:先ほどリリースサイクルの話が出ましたが、8~10週間のリリースサイクルを維持していく上で、テストは全体のプロセスの中で非常に重要なステップです。テストをしておかしかったところをフィードバックしてくれればとても助かります。

 それから、Linuxだけがオープンソースではありません。何万ものプロジェクトがあり、それぞれが手助けしてくれる人を必要としています。

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