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記事まとめDL:オンライン確認「eKYC」

NSAスキャンダルが持つ真の意味とは?--事件報道に見られるジャーナリズムの崩壊 - (page 4)

Ed Bott (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2013-06-21 07:30

 またThe Washington Postは、記事の内容をこっそりと修正し、元の記事に誤りがあったことを公式に認めようとせずに過ちを重ねている。ここで述べておきたいのは、同紙がオンライン上の公開物に誤りを認めた場合、記者と編集者はどのように訂正を行うべきかというポリシーを公開している点についてである。以下は、「Digital Publishing Guidelines - Corrections and clarifications」(デジタル出版物のガイドライン--訂正と明確化に際して)という、そのポリシーからの引用である。

 オンライン上の公開物に対して訂正を行う場合、記事の編集者は、見出しや要約に必要な変更を加えるために、ユニバーサルチームやホームページチーム、ソーシャルチームに通知する責任を負う。こういった変更は記事内で行うべきであり、訂正についても該当項目の先頭で告知するべきである。

記事について

 明確化や訂正は分かりやすく、かつ簡潔でストレートなものにするべきである。こういったものは、修正対象の記事を読んでいない読者を含む、あらゆる読者に理解できるようになっていなければならない。また、その誤りがどのように訂正され、そしてなぜ訂正されたのかが、訂正を読むすべての読者にとって理解できるようになっているべきである。

 記事が大幅に修正されて48時間以上が経過しているものの、オンライン上で公開されている記事に加えられた大幅な変更に対する「分かりやすく、かつ簡潔でストレートな」説明は行われていない。

 実際のところ、改訂された記事でもいまだにNSAとFBIがこれら企業の「セントラルサーバに直接アクセスしている」という、真実であるとはもはや考えられない主張が述べられている。

 ここでもう1点述べておきたい。元々の報道でThe Washington Postは、今回の文書を提供した人物が「キャリアの長い情報将校」であり、「おぞましいほどのプライバシー侵害だと確信するものを暴露するために」こういった資料を提供したと記していた。しかし、情報提供者がEdward Snowden氏であるのは今や周知の事実である。同氏は情報将校などではなく、当時の立場は「インフラストラクチャのアナリスト」という外部契約者であり、その契約もたった3カ月間でしかなかった。「キャリアの長い情報将校」という説明は、あまりにも虚飾に満ちていると感じられる。

 詰まるところ、20世紀における偉大な報道機関の1つが、今ではクリック至上主義に陥り、新興のオンライン報道機関と同様の「とにかく公開、裏付けは後回し」という報道手法を採用しているということだ。

 ピューリッツァー賞の理事会が、この報道を来年の選考対象とすることはないだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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