
このRaspberry Piを使ったプラットフォームの製作は、2012年9月に始まった。このプラットフォームには4つのレゴ製ラックがあり、それぞれにモデルBのRaspberry Piボードが14枚ずつ収められている。各ボードはUSBハブから給電されており、Netgearのイーサーネットスイッチと各種のルータでつながっている。接続されたx86の箱は、ソフトウェアレポジトリ兼管理ノードとして機能する。
Raspberry Piの仮想化レイヤは、LXC(LinuX Containers)をベースにしている。LXCは単一のLinuxカーネル上で複数のLinuxシステムを動作させる手段を提供する。各コンテナおよびシステムはそれぞれがファイルシステム、プロセス空間、ネットワーク空間を持っているが、完全な仮想マシンではない。LXCが選ばれたのは、メモリ消費量が小さく、Raspberry Piの512MバイトのRAMと相性が良かったからだ。
各Raspberry Piは、Debian Wheezyを動かしているコンテナを3つずつ持っているため、全部で168のコンテナがあることになる。学生たちは軽量のHTTPウェブサーバを実行する実験をしたり、コンテナ内のツールや他のソフトウェアのベンチマーキングを行ったりしている。