SAPジャパンは7月2日、顧客対応を支援するためのSaaS群「SAP Cloud for Customer」の提供を開始した。マーケティング営業部門向けの「SAP Cloud for Sales」、ソーシャルで顧客対応管理機能を提供する「SAP Cloud for Social Engagement」、サービス部門向けの「SAP Cloud for Service」で構成される。価格は非公表だが、1ユーザーごとに課金される。
Cloud for Customerは、顧客マスタ管理、製品マスタ管理、販売サービス分析といった機能に加え、ソーシャルコラボレーション機能としてフィードを基本機能としている。エンドユーザーの操作性を最重視し、直観的なユーザーインターフェースにしたという。
例えば、オブジェクトの項目を編集する際、編集画面はポップアップで表示されるため、自身がどのオブジェクトを操作しているのかが分かりやすいようになっているという。オブジェクト表示時には、関連オブジェクトがネームカードの形で自動的に下の画面に表示されるため、関連項目も参照しやすいようになっていると説明する。
スマートフォンやタブレットなどマルチデバイスに対応している。「Microsoft Outlook」とも連携するようになっており、Outlook上でフィードのコメントの閲覧と投稿も可能だ。エンドユーザーはいつでもどこからでも、適切な顧客情報にアクセスしたり、共有したりすることができる。リアルタイムで顧客に対応できるとメリットを強調している。
Cloud for Salesは定義したターゲットグループにメールやファクス、電話、レターキャンペーンを登録し、連絡先をマーケティング代理店に配布して、ターゲットグループメンバーに連絡したり、キャンペーンレスポンスを追跡したりできるキャンペーンを管理する機能を搭載する。マーケティングリードを登録して、キャンペーンや展示会、そのほかのマーケティング活動から発生する生のデータを記録するリード案件管理などの機能も提供する。
Cloud for Social Engagementは、ユーザーとの対話に基づいたサービスチケットの自動生成、優先度によるチケット管理、世界1億5000万、日本国内で57万のウェブサイトに対応するソーシャルメディア分析など、ソーシャルネットワークを通じて顧客対応を管理する機能などを提供する。
Cloud for Serviceは、サービスチケットから新しい見積もりや販売注文を作成することで、顧客の問題を解決するための問い合わせ管理、キーワードから解決策を提供するナレッジ管理、問い合わせの受付開始から解決までの応答時間などを管理するSLA管理などの機能を提供する。
SAPジャパンでは、最高マーケティング責任者(CMO)向けとして、リアルタイムでワントゥワンのマーケティングを実現するためのSaaS「SAP Precision Marketing(旧SAP Precision Retailing)」、ソーシャルメディアのデータをリアルタイムに分析するSaaS「SAP Social Media Analytics by Netbase」を提供している。また、インメモリデータベースソフトウェア「SAP HANA」、予測分析ソフトウェア「SAP Predictive Analysis」も提供している。
今回のCloud for Customerを提供することで、オンプレミスやモバイル、クラウドで、これらを組み合わせることでリアルタイムにいつでも、どこでも適切な顧客対応を支援するポートフォリオを拡充させたとしている。SAPジャパンは6月に日本国内でクラウド事業を本格的に展開することを発表した。今回のCloud for Customerはその一環になる。