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デザインシンキングでビジネスに新風を--大企業でも導入がはじまった - (page 3)

末岡洋子

2013-07-08 07:30

 「失敗してもよいというカルチャーを大企業の中に持ち込めないか」--入社後、社員をもっとイノベイティブにせよ、という任務を与えられ、INNOVA立ち上げに至ったGabriel Broner氏(IP・ブロードバンド事業部イノベーショントップ)は経緯を説明する。無線通信機器で地位を確立してきたEricssonにとって、IPとブロードバンドは新規事業となる。INNOVAは、この分野でのイノベーションを促進するものだ。


EricssonのGabriel Broner氏

 例えば、シリコンバレーのベンチャーのように新しいアイディアを生み、トライしてもらうために設けた投資プログラム「INNOVA AWARD」では、提出したアイデアがパネルから認められると、第1ラウンドとして「500ドルのVISAカードと1週間」という資金と期間を与えられる。第2ラウンドでは、期間は6カ月程度に拡大され、それに見合う資金が与えられるという。2012年夏の時点で約1500のアイデアが集まり、そのうち約250が第1ラウンドの投資を受けた。その後2段階を経て、最終的に3つのアイデアが残った。この3つは製品化に向けて、さらなる開発が進められることになった。このように、幅広いアイデアが集まっただけでなく、製品化に至るまでの期間も短縮できている。

 INNOVAではこのようなベンチャー投資のほか、コンサルティングとしてデザインシンキングを用いたワークショップINNOVA Squadも展開する。目指すのは、インスピレーション、アイデア化、アクションをサイクルとして回す「INNOVAメソッド」の確立だ。顧客が感じている問題を理解し、ブレストしてアイデアを出し、良いものを選ぶだけでなく、その後の実行、そしてフィードバックでサイクルが完了、それを回すことで改善していくというものだ。


EricssonのシリコンバレーオフィスにあるInnovaラボ。デザインシンキングを利用してアイディア化を行うスペースだ。

 「言葉一つで失敗への受け入れ方が変わってくる。“プロジェクト”というとカタい(=失敗はよくない)が、“実験”というと失敗してもよいと思える」とBroner氏。“Yes, but(そうだけど、、、)”から“Yes, and(そうだよね、それに)”に変えるだけで、人々のマインドが変わってくるという。

 SAPもEricssonもシリコンバレーネイティブではないし、ベンチャーでもない。大企業ながらにしてベンチャーカルチャーを持ち込むのに、デザインシンキングは貢献しているようだ。

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